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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
8話 重ねて作る罪悪(シン)
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きた。僕は右側に銃を出し、敵の足を打つ。すると勢いで倒れた。僕はすかさず敵の脳天に4発の銃を打ち込みバリケードに隠れ、マガジンを交換する。


 そのリーナは2階を探索していた。2階には全く人の影も形もないと思っていたのだが、司令室のような場所を見つけ、彼女はそこに手をかけた。リーナはすぐさま体制を低くした。
 原因となる鉛弾が扉を壊したのだ。
 リーナはすぐに体を屈ませ、扉の隣の壁に寄りかかった。彼女は敵をしっかり理解したのだ。敵は自分より強いと。
 「アメリカはこんなにかわいい犬を飼っているのか?」
 中から男の声が響く。
 その男はリーナの気配を察知してガトリングを撃ったのだ。
 リーナの姿は見えていないはずなのに、あたかも見たかのように、容姿を評価した。
 「私はアメリカ軍ではありません」
 リーナは落ち着いて答えた。勿論姿は見せずに。
 「一体どこの軍だ?まさかSRAじゃないだろうな?」
 「ええ。SRAです」
 リーナは笑いをこらえて聞き返した。
 「へぇ?何人で攻めてきたんだ?音を聞く限りではこちらが押されているな」
 「それだけで把握するんですね。すごいです。まあ、音から推察はできないと思いますが、私と、私の彼の2人でデートしに来ました」
 「デートにしては危険だし、単独行動が多いな」
 「デート気分は私だけです」
 すると男は交渉に出た。
 「なあ。嬢ちゃん。もう実力差は目に見えているんだ」
 男は続けた。
 「このまま交戦をしたら、武器だけじゃなく、身体能力が影響してお前は死ぬことになるぞ?まぁ。そうなる前に身分をわきまえて投降するのはどうだ?俺は無駄な血を流したくない主義なんでな」
 リーナは噴き出る笑いを止めることはできなかった。
 「お断りします」
 そしてリーナは銃口を向け、弾をばら撒く。敵はすぐに回避した。リーナはショットガンを連射して敵に攻撃の隙を与えなかった。
 

 僕はは1階のセキュリティルームの敵を全滅させて、すぐに2階へ上がった。
 兎に角リーナが心配だ。
 まだ銃撃戦の音が聞こえる。ショットガンの発砲音にガトリングの連射音。それぞれが交互に流れるため、まだリーナが死んでいないことは把握できる。
 そして敵のガトリングを連射する男を目視できた。その男と僕は目があった。
 僕はその男の腕に銃を乱射してガトリングを撃てなくした。
 「あああああ!」
 僕はその男にゆったり歩いて近づく。するとリーナがこちらへ来て銃を構えた。
 「カリヒさん?」
 「リーナ。無事だったか」
 察するに、リーナが逃げて、この男が追う形の戦闘を行っていたのだろう。
 僕は叫び声を上げる男を12時の方向と置き換えて、左足を10時の方向にだし、腰をひねり、遅れ足で右足を振る
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