バルト海編
六話 主人公が基地に着任しました
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食堂は既に混んでいて、多くの少女が朝食を摂っている。
「えーと、空いている席は・・・・・ヴォルフさん、おはよう。相席してもいいかな?」
「別に構わないわ。」レーベに対し そう答えたのはネーデルラント海軍所属 マリーケ・ヴォルフ曹長だ。クールな彼女も,諸事情により、ヴェロニカたちと同じようにこの基地に来ている。
「今日のメニューは何かしら?」
「またエンドウ豆のベーコン添えよ…ったく、一週間連続これなんて。」豆が苦手なのだろうか、顔をしかめて言う。
「僕もたまにはニュルンベルガー・ブラートヴルストが食べたいな。」
「私はブリヌイが食べたい。」
「…でも、こうやって食べられるだけマシよね。民間人の中には、朝食のパンにも事欠く人さえいるのだから。」マリーケはそう言ってエンドウ豆を頬張る。そして、顔をしかめる。
「…やっぱり豆以外も食べたいわっ。」
・ ・ ・ ・ ・
朝食後、彼女たちが廊下を歩いているときのことだ。
「あれ、あそこにいるのは…ズボナレワ,あんたの姉妹じゃないの?」
マリーケの言う通り、三人の少女が執務室のドアに耳をあてていた。
「皆、何をしてるんだ?」
ヴェロニカが背後から声をかけると、
「きゃあっ!」「あう!?」「はにゃあー!?」
驚いたのか姉妹たちは倒れこんだ。
「いったぁーい!…なによもう!ヴェロニカ、急に声かけないでよ!」
「それは済まなかった。それで、何をしてたんだ?」
「見慣れない人が執務室に入っていくのが見えたのです。だから、ちょっと…」
カチャッ とドアが開く。
「・・・君たちは…何をしていたんだ?」中から凛とした少女が出てきて、彼女らを見ると少し呆れたような声を出した。
・・・・こうして 彼女たちは 出会ったのだ、のちに 伝説と呼ばれるようになる 少女と・・・・
◇ ◆ ◇
基地に到着して すぐ執務室に向かった。
執務室に入ると、三十代にみえる将校が椅子に座っている。おそらく彼が司令官だろう。
「ブリタニア海軍 エレン・ダイアナ・サーストン技術大尉です。よろしくお願いします。」
「カールスラント海軍 水上歩兵艦隊司令官 カール・ローゼンブルグ大佐だ。あの娘たちの訓練は大変だろうが、よろしく頼むよ、サーストン‘‘博士”。」
「はい…でも博士はつけなくても構いませんよ。」
「海戦用ストライカーユニットのみならず、水空両用ユニット,宮藤理論を応用した異空間倉庫システム,球形魔力シールド術式の改良など、ここ数年でいくつもの画期的な発明をしている君を、博士と呼ばずして何というんだね。」
「ははは…」
「それにしても、カールスラント語が上
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