第七幕その七
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「歩くのは嫌いじゃないしね」
「進むのも速いわね」
ビリーナは自分の横にいる船長さんにお顔を向けて言いました。
「私達と同じ位ね」
「そうだね、これで普通だよ」
「歩き慣れているのかしら」
「オズの国に来てからもずっとだしね」
「もっとしっかりした義足にしたらどうかしら」
ビリーナはこう提案しました。
「魔法使いさんかグリンダに頼んで魔法の義足を作ってもらって」
「本物の足と変わらない位の」
「そうした足にしたらどうかしら」
義足の、です。
「そうしないのね」
「いや、わしにとってはね」
「この足がいいんですか」
「そうなんだ」
こうお話するのでした。
「だからこれでいいんだよ」
「もっと動きやすい魔法の具足にしないで」
「わしはね」
「無欲ね、けれどそれが船長さんらしいわ」
ビリーナはこう船長さんに言うのでした。
「納得したわ」
「してくれたんだね」
「とてもね、それじゃあ夕方までね」
「歩いて」
そしてと言うのでいsた。
「先に進もう」
「そして後は」
「テントで休もう」
船長さんはベッツイに答えました。
「ゆっくりとね」
「ええ、そして明日はね」
「オオエさんお家に行こう」
「是非ね」
こうお話してでした、皆は日が落ちるまで歩いてでした。
そして夕食を食べてです、近くのお池でそれぞれ歯を磨いて身体も洗ってから寝ました。そして日の出とともに朝御飯を食べて出発しました。
オオエさんのお家には十時位に着きました、そして。
お家の扉をノックすると目尻に皺がある太った青いマンチキンの女性の服を着ているアジア系のおばさんが出て来ました。そしてベッツイ達を見ると笑顔で言って来ました。
「あら、ベッツイ王女に船長さん」
「私もいるわよ」
「ビリーナも。それにこの子は」
おばさんは船長さんも見て言うのでした。
「確か最近オズの国によく来ている」
「ええ、知ってるわね」
「五人の子供の一人でしたね」
「そうよ、神宝っていうの」
「中国からの子でしたね」
「はい、そうです」
その通りだとです、神宝もおばさんに答えました。
「宜しくお願いします」
「ようこそ、我が家に」
おばさんは神宝ににこりと笑って応えました。
「アキコ=オオエよ」
「オズの国一の野菜作りの名人ですね」
「そう言われてるみたいね」
「そうですよね」
「それで今日は何の用で」
「ええ、実はね」
ベッツイがオオエさんにお話しました。
「今度都で最高に美味しいカレーを作ることになったの」
「腹ペコタイガーのリクエストですか?」
「あら、わかるの」
「もうオズの国で食べものといえば」
それこそというのです、オオエさんも。
「あの人ですからね」
「わ
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