暁 〜小説投稿サイト〜
その手で引き金を引け!!
第九章 長い長い一日
第八話 長い一日6
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
見えない武器を避けることは三輪には難しい。
ユウは楽々避けるが、彼だけはうまくいかない。
すでに左腕を斬られている。
二人は待っていたのだ。仲間が来るのを。

ユウはメテオラを頭上に出して、全体を攻撃した。
火力で押し始めたように思えた。
見えない武器を使うティナは、武器を身の回りに集め、ガードしようとした。
爆発して煙がたつ中、ティナは視界の端にトリガー使いをとらえた。
三人のトリガーはティナに白い粉を撒いた。
白い粉とは小麦粉のこと。

三人のトリガー使い(米屋、奈良坂、古寺)は、攻撃はせずに距離をおく。
彼らの狙いは武器に色を付け、識別すること。
メテオラを防ごうと集めたのが、仇になったのだ。

「三輪、今だ!!」

正直、小麦粉などすぐに武器から落ちてしまう。
一瞬さえ見えれば良かったのだ。
三輪の鉛弾が武器を撃つまで時間があれば。
見えないせいで攻撃を避けることに慣れていない、という推理が当たった。
八本の武器に鉛弾がつく。

「貴様っ!!」

米屋とユウに奈良坂と古寺の集中攻撃に、武器は重さ故に対処できない。
特殊という強みを失い、無様に斬られたティナを三輪は見下すように眺める。

「見えない武器か・・・ユウさーん、あれの仕組みなに?」

米屋は好奇心に流されるまま尋ねた。
ティナを捕まえるのが先でありながら、ご丁寧に答えるユウ。

「武器の色が黒だからな」

「・・・?奈良坂、全然わからんねぇ」

「真の黒は見えないんですよ、米屋先輩」

古寺で親切に答えた。
そう、真の黒は人の目には認識されないのだ。
無駄のないうまいトリガーの作り方をしている。

ユウはティナに目を戻した。
聞くべきことはたくさんあるが、今は捕まえるだけで良かった。

「はっ・・・誰が捕まるか!!」

ティナは立ち上がると姿を消してしまった。
レーダーにも映る訳もなく、熱の識別もないまま、跡形もなく消えたのだ。
三輪は激怒した。

「なんだと!?何故消えた!!」

「三輪、落ち着け。地の利が我々にはない。
むやみに追うな。」

ユウはそう言いつつ、内心舌打ちをした。
熱光学迷彩がこの国にあったことを理解が出来ただけ、良いとしよう。
カメレオンも似た仕組みなのだろうから、あってもおかしくない。

「他のやつらは・・・」

「如月は無事らしいぜ?歌川から連絡があった。
風間さんは・・・わからんねぇ」

米屋がそう言った瞬間、建物の一部が吹き飛んだ。
黒トリガーだ、と感じるぐらいの威力で。
何が起きたのか、誰しもがそちらを見た。
そこに風間がいることを確認し、誰しもが驚いた。

「風間さんが・・・負けた・・・」

風間のトリオン体はす
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ