2話『孤独者とイギリスの貴族(笑)』
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の暴力教師に呼ばれたわけは、先生もあの時いたからわかってるはずですが?」
「…………確かにそうだけど、
私は孤賀君がなんでオルコットさんにあんなことをしたのかがわからないんです」
「ムカついたから、手をだした。それだけだ」
「嘘ですね」
俺の目をしっかりと見てそう言ってくる山田先生。
「…………先生がどう思おうと関係ないですけど、俺にはもう関わらないで下さい」
「……それは無理です。私は先生であなたは生徒。先生は困ってる生徒を見かければ助けるのが当然のことですから」
(…………助ける?誰がそんな言葉を信じろと?そう言った奴は全て嘘だった!)
「俺は困ってもいなければ、助けてもらう必要もない!」
俺が急に声を荒げたのに、驚く先生。
「俺はもう信じない!誰一人として信用しない!俺は信じることを捨てたんだ!」
「…………信じる必要はないですよ。これは私が勝手にやってることですから」
「それに、孤賀君は嘘をついていますから」
そう言って俺に向かって微笑む先生。
(…………なんだよ、この人。まったく俺の言うことにどうじない)
「……あっ、そうでした。孤賀君、早く教室に戻りますよ?早くしないと授業が終わってしまいます」
そう言うと再び俺の左手を掴んで、教室に向かって歩いていく先生。
「…………もう、自分で行きますから手を放してください」
「ダメです。孤賀君は一応怪我人ですから、先生も着いていきます」
結果的に俺はずっと先生に手を掴まれたまま、教室へと連れてこられた。
ガラッ
「すみません、織斑先生。孤賀君を連れてきました」
そう言って1組のクラスに入っていく先生。
俺はその後ろに続いて入る。
「………………孤賀、早く席につけ」
「……わかった」
俺は暴力教師にそう言われ、おとなしく自分の席に座った。
〜真耶Said〜
孤賀君が、オルコットさんに手をだした授業の後。
孤賀君は織斑先生に連れられ、どこか別の教室へ。
私は一旦、職員室に戻って授業用の資料整理をしていた。
ガラッ!
「山田先生、孤賀を探してくれないか?」
織斑先生が職員室に入るなり、私にそう言ってきた。
「何かあったんですか?」
「説明は後でする。……今の孤賀は私が行くよりも、真耶の方がいいだろうからな」
私はその時初めて、先輩の悲しむような表情を見た。
「わかりました。孤賀君のことは私に任せて、先輩は授業の方を頼みます」
「ああ、すまない。………………孤賀のことを頼む」
織斑先生はそう言うと、自分の席から次の授業に必要なものをとって、
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