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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第218話 スリュムへイムの戦い
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ないだろう。
「るぅぅぅ……ああああっ!!」
気合の入りまくったマスタースミス兼マスターメイサーのリズ。
中々漢気溢れる裂帛の気合は、そのまま メイスに宿る。幾百幾千の剣を鍛えたリズから放たれる一撃は重い。その上に雷撃の属性攻撃も含まれている為、更に強力だ。
「てやぁぁぁぁぁ!!!」
シリカは、ピナのアシストを受け、
猫妖精族
(
ケットシー
)
としての俊敏さと身軽さをフルに活かして、自身の身体よりも遥かにでかい金牛の頭上から、水の属性を纏った短剣で、左肩口を斬りつけた。
「………フッ!!」
気合の入る叫びが響き渡る場において、冷静極まりなく構えていたのは スナイパーのシノンだ。相手が、仲間達の剣?で揺らぐだろう。標的の位置も僅かに変わる。だが、それも遠に頭の中に叩き込んでいる。――……狙いは頭部、顎下。そこが弱点。それを疑う訳がない。そう指示をしたのは、隣にいたら、どんな事だって出来る。……そんな
観測手
(
スポッター
)
…… リュウキの言葉なのだから。
放たれた氷を纏った矢は 正確に、少しもズレる事なく、直撃し、着弾点が氷結。 そして、氷塊を四散させた。
「ふっ……!! はぁっ!!!」
「うるぁぁぁぁ!!」
リュウキ、そして キリトの剣?。
リュウキのそれは、
影妖精族
(
スプリガン
)
の黒よりも深い闇を纏った剣?だ。神の剣と称されているのにも関わらず、闇。……いや、それは違った。その力は 根源の力。世界の始まる色だと 何処かで認識していた。……長い剣が金牛の上半身部分を滅多刺しにする。
そして キリトの二刀。その内の1つで放たれる炎の突きと同じだ。最後に、斬り上げ、斬り下ろすと同時に 炎の赤と根源の闇が混同し、闇の炎を作り上げていた。
殆ど同じに放たれたソードスキルは、金牛の全身を赤く染めた。
確かに、相手に最も効果的なダメージを与えるのは魔法攻撃。
それが証明された結果になった。普通の剣?では、全損させるまで遥か遠くに感じられていたHPが見る見る内に消失していくのだから。
だが、及ばない。全損させるには、まだまだ、半分と言う所だった。
「キリトっ! リュウキっっ!! く……ぁ……、こ、硬直、が……」
即座に、手助けを、と構えたクラインだったが、大技であるスキルを駆使した為、
遅延
(
ディレイ
)
が発生した。発生した場合は、自らの意思で身体を動かす事はかなわないのだ。それは、クラインだけでなく、技を放った全員がそうだった。
まだ、HPを全損させる事が叶わなかった金牛は即座に反撃の体勢を取る。比較的一番傍にいたキリトとリュウキがその標的にされてしまった。技の
動作
(
モーション
)
から、相手が何を放ってくるのかは、すぐに判った
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