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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第218話 スリュムへイムの戦い
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。大きく膨れ上がり、大きく口を開けると、無数の泡を放出した。
ピナとシリカのコンビも本当に素晴らしい。通常であれば、どんなマスター・テイマーであろうとも、命令の成功率は100%である事はない。そのモンスターによって、攻撃が好き・回復が好き と言った好みがある為だ。攻撃を好むペットに回復をお願いしても、『やっ! 攻撃、したいの!』と、断られてしまう事がある、と言う事だ。
だが、ピナは違う。
ピナが、好きなのは……《シリカ》なのだから。
そう判断して、笑ったのは ユイとリュウキだった。
もう、ピナは単なるペットではないから。ユイの様に、シリカにとっての家族なのだから。
ピナの泡が金牛の顔周囲で ぱんっ! と音を立てて割れると同時に その白目の力が抜けた事はすぐに判った。幻惑効果がほんの一秒ほど、あの泡には備わっている為、物理耐性が非常に高い分、魔法耐性が弱い金牛は、あっという間に動きを止めたのだ。
「ゴーーッ!」
キリトの絶叫に合わせて、後衛のアスナとレイナを除く、全員の武器が色とりどりのライト・エフェクトを迸らせた。
――あの牛達の弱点は、身体の腹部、……やや上の中心線上。左肩付近、そして頭部は、顎下だ。
瞬時に見抜いた相手の弱点。
それは、何度も何度も戦い、相手を見極め、様々な攻撃を検証した上で、初めて得られる、と言ってもいい情報だ。……が、リュウキの観察眼には 時間は必要ない。開眼すれば どの部位が弱いのか ダメージが通るのかを判別させてしまうのだ。効率が非常に良くなるのだが、明らかにBOSSのスペックが高すぎる故に、手こずってしまっていたのが現状だ。
だが、一気呵成に躍り出たメンバー。
このメンバーは、全てを剣技に ソードスキルに賭ける戦いをさせたら、全ALOプレイヤーの中でも最強クラスと言えるだろう。あのSAOを生き抜いてきたメンバーが大多数なのだから。そして、SAO関係なく、信頼出来るメンバーでもあるのだ。リーファは、初代ALOの時。……そして、シノンはGGOで死戦を共にした。
――……このメンバーなら、なんだって出来る。
「うおりゃああああ!!」
跳躍したクラインの唐竹割り。
刃には炎が宿っており、クライン自身が嫌っていた《魔》の力が宿っている。気合と共に撃ち放ったクラインの剣技は、相手の身体を炎で包んだ。
「―――せぇぇぃっ!!」
リーファは、剣道で言う中段の構えから 跳躍しつつ 一気に上段の構えにし、風の魔法属性を纏った斬撃を リュウキが言っていた左肩近辺に直撃させた。風の刃が左肩を中心に暴れ狂っている為、例え一撃が外れていたとしても、刃は余すことなく切り刻む故に、問題は
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