26話 アクシズ、起つ 2.10
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切り捨てた。
「ゴールしたのはお前だが、アシストは他の仲間だ。これを見ろ」
プルツーは傍にあるデスクから戦闘詳報の束をビーチャに渡した。
ビーチャはそれに目を通すと険しい顔をした。
「・・・嘘だ・・・」
「機械・・・カメラ、映像は嘘は付けない。計算されたデータだ。お前の戦果報告は5人の中でも一番下だ」
ビーチャは下に俯いた。ジュドーは困った顔をして、グレミーを見た。
「おいグレミー。プルツー、厳しくないか?」
グレミーは少し笑い、ジュドーの気持ちを汲んでビーチャに語り掛けた。
「ビーチャ。お前の長所はその破壊力だ。しかし、それをみんなのサポートあっての発揮される力だと言うことを忘れてはならない。そのデータからそれを読み取って欲しかったのだ」
ビーチャはパッと笑みを浮かべた。そしてプルツーにギロっと睨んだ。それを見たジュドーがビーチャの頭を叩いた。
「いてッ!・・・何するんだジュドー!」
「バカか!プルツーの言いたいこと、グレミーがフォローしたこと。全て聞いていなかったのか!」
「っぐ・・・お前に言われたくない!」
そう言ってビーチャは艦橋から飛び出していった。
ジュドーは「全く」と呟き、プルツーもため息を付いた。そのビーチャと入れ違いでエルが艦橋に入って来た。
「ん?・・・何かあったのビーチャ?」
エルが手をポケットのパーカーに入れながら、ジュドー、グレミーの傍に近付いてきた。
ジュドーがエルの質問に答えた。
「ビーチャはちょっと自信過剰なんだよ」
「そんなの今に始まった話じゃないじゃない」
「それをデータでプルツーに突っ込まれて、拗ねたんだ」
エルはため息を付いて、ビーチャの出ていった扉を一目してから再びジュドーへ目線を戻した。
「確かに・・・。ビーチャを救うために、私たちも無茶してきたものね」
先日のゼナ派との戦闘でイーノとモンドがビーチャの退路をこじ開けるために腕と足をそれぞれ骨折し、戦線離脱していた。その原因となったのはビーチャだが要因となった敵をビーチャは葬り、その仇を晴らしていた。
ビーチャはより敵意をむき出しにし、ゼナ派を倒すべく邁進していた。その姿勢にジュドー、エル、プルツーと心配していた。ジュドーも頷いていた。
「ああ。ビーチャの破壊力は凄まじいが、あいつの自惚れがイーノたちを危険に晒した。それをあいつ自身は敵を葬ることで気を晴らし、顧みることがない。全く問題だな」
「そうねえ。ビーチャ・・・。あいつはリーダー気取っていてさ。いつも先頭を切っていたね〜」
エルは困惑した顔で空を仰いでいた。
ビーチャは癇癪を持ったまま、モビルスーツデッキへ降りてきていた。
メカニックの一人にビーチ
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