26話 アクシズ、起つ 2.10
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ム・ダイクンに立ち上がっていただくことになったのだ」
ガトーは更なる衝撃を受けた。シャアがジオン・ダイクンの遺児だと言うこと。そして同時に理解した。ジオンの思想を体現するに相応しい人物だと。ガルマは話を続けた。
「今の連邦の悪い所は特権意識。あれも所謂独裁体制だ。多少は連邦組織というものを一度解体したりして、見直さなければならないと思う。国、地域の再生だ。連邦はそのただの抑止力の時代に戻す」
ガトーはガルマの展望を自分の中で消化していった。
「様々な勢力が独立して統治しても良い。まあ元々、国あっての連邦組織だから極端だが、武力闘争にある程度の目処を付けて、対話の時代にしたのだ。考え方、思想などを厳密に1つに強制するから歪が出る。世界を1つの括りに出来るならば、元来戦争や紛争など起こらん。ある程度の落としどころ、均衡が大事だと思う」
ガルマが全て話終えた。ガトーは深く息を吐いた。そして覚悟を述べた。
「私の喉の痞えが取れました。もやもやしたものがです。シャア大佐の下で、ガルマ様の語った理想実現のために粉骨砕身で働かせて頂きます」
ハマーンは少し寂し気な顔をしたが、シャアに腕を組みながら話し掛けた。
「私も頼む。このアクシズ、ゼナ様、ミネバ様、そして父が好きだ。どうかより良い方向へ導いてくれないか?」
シャアはハマーン、ガトー両名に「勿論」と答えた。
「戸惑いが多いかもしれん。ただ対話していくことには時間と労力を惜しまない。何分協力者がいる」
シャアは艦橋の皆を見回して、決意を語った。
「私は新生ジオン、ネオ・ジオンの総帥となり、このアクシズを中心にスペースノイドの独立を実現するために決起する。柔軟から断固な部分まで対話し、必要ならば武力を用いる。今更ながら展望に芸はない。ただ、選民意識など謳う奴らをジオンにしろ、連邦にしろ野放しにはしないということだ」
シャアの話に艦橋に居る全員が頷いていた。すると、未確認機の接近の警報が鳴り響いた。
オペレーターがシャア達に叫んだ。
「本艦に接近中の機体、小隊規模です。方向からしてもティターンズによるものかと・・・」
「追ってきていたか・・・」
シャアがそう呟いた。ランバ・ラルも腕を組んでぼやいた。
「大佐の後を付けられましたな。どうされます?」
シャアは少し考え、自分が出撃することに決めた。
「私が出よう。ハマーンやランバ・ラルは出撃して帰ってきたばかりだ。それでメンテナンスに入っている。これではスクランブル出来ない」
「私ならば別にキュベレイでもなくてもよいが・・・」
「私もリゲルグでなくても別機がありますよ」
2人の提案をシャアは退けた。もう一つシャアには考えがあった。
「実は時間
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