26話 アクシズ、起つ 2.10
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サイド2とサイド6・・・
0079年に壊滅したサイド2は各企業の参入により、既に40バンチ近いコロニーが再生されていた。元々ラグランジュポイントであるサイドをそのままにする程、不利益なことはない。
サイド6のいくつかのコロニーが中立宣言を無視したジオンのグレミー軍によって占領されていた。
彼らがそこに居る理由はある勢力の牽制、打倒を目指していたためであった。
それがサイド2に居るゼナ派のジオン軍。移動用小惑星アクシズを携えて、地球圏に帰って来ていた。
グレミーはあくまでサイド6は補給拠点用での使用のみに限定していた。
全てを網羅するには余りに手駒が少ないためである。
* エンドラ級巡洋艦 ミンドラ艦橋 2.10 13:10
サイド6の宙域の外、公海にあたる宙域でグレミーの部隊はアクシズに向けて進軍していた。
斥候でプルがアクシズの防衛ラインの偵察に出掛けていた。
ミンドラの艦橋でグレミーが腕を組み直立不動で望遠モニターを通してアクシズを見つめていた。
「あのアクシズに住まう者を追い出すことが出来れば、私が天下を獲る足掛かりになる」
御年17になるグレミーは血気盛んで野心に満ち溢れていた。
シャリアはそのグレミーの危険性をギレンに伝えていたが、
「フッ、全面に出ている野心など取るに足らん。才気煥発で良いではないか。仮に奴が統治の才能を私を上回るとしたらば、淘汰されるのは私が道理だろう。それも人類のためでもある。その才能が見えん限り、私の相手ではない」
と、一蹴されていた。
グレミーの傍にはプルツーが居た。
プルシリーズと呼ばれるクローン達。彼女等は常にグレミーの傍らで親衛隊であり、遊撃隊であった。
グレミーの部隊はゼナ派との数々の戦闘でラカンを始めとする猛者、側近を失っていた。
戦略、戦術レベルでの力量不足がグレミーを苦しめていた。
自身でも経験の差と言うものを現場に立って、都度痛感していた。
しかし、ギレンは決して手を差し伸べたりしない。それはグレミーから望まなかったこともあったためであった。自身の力で出来ないことには先に立ち憚る強大なライバルには勝てないからだった。
そこもグレミーの若さ故の心情だった。
グレミーは率先して、人材確保に励んだ。制圧していったコロニーでは以前の統治体制を見直し、住民の支持を集めようと試みていた。それに付随して、優秀そうな人材の噂を聞いてはスカウトに励んだ。人心掌握の面も怠る事なく若いながらも努めた。
急場を凌ぐ上でグレミーはアステロイド・ベルト時代からの研究であった人道的な観点で非難されるクローンや強化人間を生み出し、その戦力利用のために愛情を注いでいた。プル、プルツーなど言ったクローンを戦場に送り出して戦力
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