第33話 穏やかな一時
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でいった部下達。
スペースコロニー・ユーラシア落下事件行方不明になり、ナイトメアウィルス事件で一度は戻ってきたがまた行方不明になったゼロ。
そして妖精戦争が起こるまでの百年という長い年月でいなくなった仲間。
そして妖精戦争…自分にとって辛い過去ばかりだが、しかしこれらがあったから今の自分があるのだとエックスは思える。
「エックス、どうしたの?急に黙っちゃって」
「いや、何でもないよ。」
「…もしかして…昔のことを考えてた?」
「え?」
ルインの言葉にエックスの目が見開かれた。
何故気付かれてしまったのか?
「ふふん、エックスの考えていることくらい完全にお見通し…という訳じゃないけど…何となくかな?」
「何となく?」
「エックスは悩んだりするとぼおっとする癖があるの。後、目が遠くなる。」
「え?そうなのかい?」
「うん、やっぱり気付いてなかったんだ。まあ…ゼロもエックスも変わったところはあるけど変わらないところもあるからねえ」
「うーん、知らなかったな…。そんな癖…」
「まあ、癖って指摘されるまで気付けないし…もしかして寂しいのエックス?」
「…うん、少しね……でも…君が傍にいるだけで寂しさなんか吹き飛ぶよ」
サラリと言い切るエックスにまた顔が熱くなるのを感じたルイン。
「あ…う…エ、エックスの天然タラシ!!」
「え?ルイン、顔が真っ赤だよ?」
「誰のせいだと思ってるの…?」
「ふふ…ごめん…」
「え?ひゃっ」
不意に優しく包まれる感覚。
エックスの細い両腕がルインの背に回されていて、優しく抱き締められている。
「昔のように一緒には戦うことは出来ないけれど、僕は自分に出来る精一杯のサポートをするよ」
「うん…でもあまり無茶しちゃ駄目だよ?」
「うん…」
エックスとルインは互いの顔を近付け、目を閉じようとした瞬間。
「ルイン、ここにいる…キャアッ!?」
「エックス?」
「あ〜、エックスだ。」
タイミング悪く、シエルとゼロ、アルエットが屋上に現れたために、二人は即座に離れた。
「え…えっと…あの…その…ごめんなさい!二人共!お邪魔しちゃって!!」
シエルは顔を真っ赤にしながらゼロとアルエットの手を引いて、この場を退散しようとする。
「ちょっ!ちょっと待ってシエル!だ、大丈夫大丈夫!何でもないから!!」
「あれは、何でもないとは言えないわ!!」
顔を真っ赤にしながらシエルを止めるルインだが、シエルは二人がしようとしていたことを察していたのでシエルも叫ぶ。
「ねえ、ゼロ…シエルお姉ちゃんとルインお姉ちゃんどうしたのかな?」
まだ幼い
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