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大刃少女と禍風の槍
十節・立ち向かう戦士達
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の顔に不安が募る。


「俺も聞いたぜ! それにアイツにはボスの技に関して、ある程度の知識がある! なら乗っかって見るべきだろう!!」


 それを切り裂いたのは、前線で踏ん張り続けているエギルだ。

 更にそれを後押しするように、三つの金属音の後にまたも声が上がる。


「何より騎士様の最後の指示だわな! 従わねぇ通りが何処にあるのかねぇ!」


 グザの一言でキリトへの不信感もまた薄れ……彼に従おう、ディアベルの意思に従おう、とに名の心が一つになる。

 キリトも腹が据わったか、表情に無理している物は無くなっていた。


 其処からの行動は、流石攻略組というべきか、実に早々としたものだった。


「F隊一旦集まれ!」
「HP少ないなら少しの間後ろに居ろよ!」

「POT足りてるか!?」
「いや、少し回してくれ!」


「グザ! 今まで一人任せて悪かった!」
「おう、今から援護するぜ!!」
「ヒヒハハハ……何とも頼もしいやね」


 バラけていた隊員を集め、HPが足りなければ数人が下がり、POTが足りなければ補充し合い、《コボルド・センチネル》に一人で相対していたグザへ加勢に行き―――――次々に陣形が整っていく。


「B隊、前方範囲攻撃来るぞ! 構え!!」
「「「「オウ!!!」」」

「グザ! D隊! もう少し《センチネル》を引き離してくれ!」
「あいよぉ」
「「「了解!」」」


 キリトもまた、始めてながらも確りとした指示を出し、作戦の荒を順次埋める。

 ……その様子を見たアスナは、自分の判断が間違っていない事を再認識していた。

 ただ腕が立つだけではなく、周りを見る事も出来る。リーダーとして性格は決定的に向いて居なくとも、指揮能力だけならば担えるだけの力量がある。
 自分の判断が間違っていなかった事、そして彼が活躍する様に―――――アスナの頬は自然と緩んでいた。


 そしてキリトもまた、壁役(タンク)陣の間を縫って舞う様に闘うアスナを見やり、ボス戦前に己が抱いた考えが間違いでなかった事を確信していた。
 ベータテスターとビギナーとの精神的軋轢。
 それが何時生まれたか、何処から始まったか定かではないが……しかしそれがある以上、何処まで行こうとも一定以上の不信感は永劫ぬぐえまい。
 だが彼女(アスナ)は違う。実力があり、魅力があり、また引きつける “力” を持っている。

 だからこそキリトは強く思う……誰よりも輝きを放ち、多くの物らの上に立てるだろうと―――その様を傍で見て居たいと。


(その為にはまず、このクソッたれな戦いを勝ち抜かないとな!)


 思いながらに目を向けた先。

 そこでは相変わらず「調
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