十節・立ち向かう戦士達
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子に乗らん方がええで」とでも言いたげな顔のキバオウがおり、キリトの方も何とも言えない表情になった―――――その目線の更に先に映る……余りにも《コボルドロード》に近い位置で《センチネル》と闘う、E隊の面々。
「!? キバオウ! E隊を下がらせろ、早く!!」
「は……? って、しもたっ……!?」
今更気が付きが、支持を出すにももう……遅い。
B隊のメンバーと、コボルドにより追いやられたE隊の一人によりボスの全方位を囲んでしまい、ボスに搭載されたAIがそれを感知してしまう。
刀を肩へ担ぐように構え、限界まで身体を引き絞り、放たれるはディアベルを負い込んだあのスキル……!!
「『グゥゥゥラアアァァアアアァァァアアァァァァァ!!!』」
「させるかい、阿呆が」
ソードスキルが始動した正にその瞬間、《コボルドロード》の右眼目掛けて “何か” が勢いよく飛来し―――グサリ、と見事に突き刺さった。
「『!? ア゛、アギャアアアァァアアァァッ!?』」
突き刺さっていたのは、槍。
その直線上には……腕を振り下ろした格好で固まる、グザの姿がある。
言わずもがな、彼が投げつけたのだ。
―――8mは離れていそうな長距離から、《コボルドロード》の飛び出た目の球を狙って。
正に土壇場で出鼻をくじかれた《コボルドロード》は無様にすっ転び、ゴロゴロ転がり包囲網を自ら抜けて行く。
その先に居るのは……キリトと、アスナ。
「アスナ! 最後の【リニアー】一緒に頼む!!」
「……! ええ!」
言うが早いか、二人揃って突貫し、体勢を立て直したばかりの《コボルドロード》へ肉薄する。
武器を振う為極端なまでにガラ空きとなった喉元目掛け、純白の光芒を引く【リニアー】が鋭くえぐっていく。
残りHP―――約10ドット。
「はぁああっ!」
濃淡により二色に輝くペールブルーを纏った、片手直剣スキル垂直切り【バーチカル】と思わしきスキルが命中し、更にHPの残りを削る。
HPは徐々に減っていき、約9ドット、約7ドット、約5ドット…………残り、約“1ドット”。
「『グルウウウゥゥゥ……!!』」
(足り、ない……っ!)
たった一ドットが、されど一ドットが、彼等の道を阻んだ。
技後硬直が科せられ、たった数秒にも満たない絶対なる隙が、彼らに襲いかかる。
《コボルドロード》は剣を振りかぶる―――目線の先に居る、アスナ目掛けて……。
「まだ終わってねえよ……犬頭!!」
「『!』」
「!?」
否、キリトの剣はまだ死んでいない。技は、ま
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