5部分:第五章
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「彼氏にも見せられないわよね」
「あれはね」
皆黒の下着に対してはかなり遠慮しているのがはっきりとわかる。
「だからね。それはないのに」
「何妄想してんだか」
こう言い合って醒めた目で彼等を見ているのだった。そうしてそのうえで彼女達の間で話をしていく。
「それにしても結構私達も隙あるのね」
「ええ、それはね」
「確かに」
男組の言葉はしっかりと聞いていた。
「これはいつも用心しておかないとね」
「全くね、もっとも」
しかしここで話が変わった。
「それはあっちもだけれどね」
「私達だって見てるんだから」
くすくすと楽しそうに笑っての言葉だった。
「体育の時間ジャージずり下げてるとね」
「そっから見えるわよ、トランクス」
「あと着替えの時も暑いからって窓開けてるから」
隙があるのは男組も同じであった。
「今時縦縞のトランクスは古いでしょ」
「それじゃあ彼氏にもてないわよ」
男組のうちの一人を見て楽しそうに笑いながらの言葉だった。
「あといい加減破れそうなトランクスは捨てなさいっての」
「ねえ」
女の子は女の子でそんな話をしていた。そして男組は男組で。
「ブラだって透けてるしな」
「っていうかブラウスから丸見えだしな」
「なあ」
こんな調子であった。こうした有様を見て人は何と言うか。どっちもどっち、五十歩百歩、そんな言葉しか出ないのではないだろうか。結局男も女も同じであった。
下着は何 完
2009・6・2
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