Chapter T:to the beginning
第02話:進撃
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だった。
「満足したか、ベイ」
「ああ。久々に暴れたぜ」
エレオノーレからの問いかけに何の躊躇いも無くそう答えた事からもそれは伺えた。
「さて。バビロン、行くぞ」
「へ?」
「卿の力が要る。皆も着いて来い」
そして、倒した筈のゴライアスの方へ歩いて行くラインハルトの考えが分からないながらも皆が着いて行く。そして、ゴライアスの側に着いたラインハルトは――
『Yetzirah――』
『聖約・運命の神槍』
あろうことか、『形成』位階の神槍を展開した。その溢れ出る神威には黒円卓である彼らですら一瞬気圧される。そして、ラインハルトはその槍で剥き出しになっているゴライアスの魔石に軽く傷をつける。
「まさか、聖痕を...それも直接...」
その所業にリザは慄く。ただせさえ刺青という形の団員たちの聖痕ですら大きな力を持つのだ。それを直接、しかも命のコアとなる魔石に刻まれたゴライアスは獣の束縛をこの中の誰よりも深く刻まれてしまったのだ。
「マレウス。聖遺物を出せ。」
そして、言われた通りにルサルカが影に保管していた聖遺物、『黒円卓の聖槍』を取りだした。そう、転生する際に特典として受け取った聖遺物だ。
「まさか――」
そして、エレオノーレ、リザ、ルサルカの三人はラインハルトのやらんとしている事に気づくのと同時に、『黒円卓の聖槍』を難無く掴み取ったラインハルトは、剥き出しとなっているゴライアスの魔石に突き立てた。
そして溢れ出る魔力の奔流。
変わっていくゴライアスの死体。
あれほど巨大だった巨体が縮み、徐々にある形へと変わっていく。
「――トバル、カイン...」
その姿を見たリザは茫然とする。まさか倒したモンスターすら戦奴とするとは思わなかったのだ。そして、先程ラインハルトが自分を呼んだ理由を彼女は理解した。
「ハイドリヒ卿。これを、トバルカインを私に制御しろと?」
「ああ。出来なければそれでも構わん。所詮はモンスター。卿が制御しようがしまいが何れ朽ち果て代わりを使う。それだけの事よ。」
「構いません。やってみます。」
今まで操るのは全て人の死体であったのだ。人ではなくモンスター相手なら気楽にやれる。リザは詠唱を始めた。
Da? sich die Himmel regen Und Geist und K?rper sich bewegen
|Gott selbst hat sich zu euch geneiget Und ruft durc
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