1部分:第一章
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第一章
下着は何
「やっぱり男の子の下着ってね」
「そうそう」
女の子達が教室の中で。一つの席に集まってあれこれと話をしていた。
「やっぱりあれよね。トランクスよね」
「それかボクサーパンツ」
男の下着の話をしているのだった。それも笑顔で。
「どっちかよね、やっぱり」
「ビキニなんてどう?」
そしてその中の一人が言ってきた。
「ビキニパンツは」
「ビキニ!?」
「それかブリーフよ」
そうした下着のことが話されるのだった。
「そっちはどうかしら」
「ああ、あれは駄目よ」
「ださいっていうか最低?」
「そうよね」
皆ブリーフと聞いて一斉に顔を顰めさせる。そうしてそのうえで言うのだった。
「駄目よ、あんなの」
「小学生じゃあるまいし」
「小学生どころか今時幼稚園の子でもブリーフはないわよ」
さらに言うのであった。ブリーフというものに対して。
「あれはいてるの見たらね。絶対萎えるわよね」
「萎えるって。私の彼氏トランクスだけれど」
「私のもよ」
何気にかなりばらしているが皆それにはお構いなしで話していくのだった。
「お風呂上りとかさ。お父さんがブリーフなんかで出て来たらどう?」
「もう最悪」
これが彼女達の共通した意見であった。
「もうね。やっぱりトランクスよ」
「あれさっぱりしてていいしね」
「清潔?っていうか」
それぞれ話をしていくのだった。男ものの下着の話を。
「ズボンにもライン出ないしね」
「それがまたいいのよね」
「ブリーフだとライン出るしね」
下着のラインがである。それが嫌だというのだ。
「何につけてもブリーフってねえ」
「あの前のポケットの部分だって」
それも嫌だというのである。
「何もかもが嫌よね」
「ビキニも嫌だけれどね」
「いやらしいのよね、ああいう下着って」
本当に口々に好き勝手に話す。そのうえ顔を顰めさせてだ。
「もうお父さんとかお兄ちゃんがそんな下着だったらね」
「強引に替えさせるわよ」
「弟もね」
つまり彼女達の周りにいる男連中は全員トランクスということだった。少なくともブリーフやビキニパンツはいないことがわかる。
「あのほら、漫画の」
ブリーフの話はそれでも続くのだった。
「目の細いスナイパーいるじゃない」
「ああ、あの人が後ろに立つと殴る人ね」
「あの滅茶苦茶変な人」
彼女達にかかればあのスナイパーも変な人でしかないのであった。
「あの人ってブリーフじゃない」
「しかも白よね」
「グンゼ!?若しかして」
またここで皆目を顰めさせるのだった。
「何か子供じゃない、完全に」
「そうよね。あの最悪の下着」
「白ブリーフで窓のところに堂々と
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