新たな家
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?」
辰巳「……我、帰る場所ない」
神楽「私は帰りたくても帰れないわ」
母「一誠、ちょっと部屋にいってなさい」
一誠「うん」
母「それじゃあ今更だけど自己紹介しましょうか。私は兵藤響あの子、一誠の
お母さんよあなたのお名前は?」
辰巳「我、オーフィス」
母「オーフィス……ちゃん?珍しいお名前ね。ご両親は日本人ではないのかしら?」
辰巳「違う。我、人間じゃない。我、龍。無限の龍神オーフィス」
そう言うと辰巳は手のひらから黒い蛇を何匹も出してみせた。
母「じゃあオーフィスちゃん。帰る場所がないというのはどういうこと?」
辰巳は驚いた顔をしている。当然だろう。龍と知っても、普通に接するのだから
辰巳「我、驚いた。響、我の力見ても驚かない。普通の人間、我の力見たら驚く。そして怖がる。
なんで?」
母「これでも驚いているのよ? 龍って本当にいるのね?」
辰巳「ではなぜ怖がらない? 我の力、簡単に人殺せる」
母「でもあなたは人を傷つけていないじゃない? 今日一日中一誠と遊んでいたし。
それに今だってその出した蛇で何もしないじゃない?」
辰巳「……」
母「納得していないって顔ね?でもとりあえずその話は置いておいてさっきの質問に戻りましょうか。
どうして帰る場所がないのかしら?」
辰巳「……我の帰る場所、次元の狭間。我の生まれた場所。でもそこ、今グレートレッドいる。
グレートレッド、我より強い。だから力いる。倒して次元の狭間に帰る。そして静寂を得る」
母「そう。つまりあなたの生まれ故郷がグレートレッドさん?に取られて帰れないのね?」
辰巳「そう」
母「ねえ、オーフィスちゃん。その次元の狭間という場所には何もないんじゃない?」
辰巳「そう。何もない。そこで静寂を得る」
母「ねえ、オーフィスちゃん。今日一誠や神楽ちゃん?と遊んでどうだった?」
辰巳「?……楽しかった」
母「そう。……でもね?次元の狭間に帰ったらもう二人と遊べないわよ?」
辰巳「……」
母「何もない場所で静かに暮らす。それってとても寂しいんじゃないかしら?」
辰巳「……でも……でも我、帰る場所欲しい」
母「なら今日からここがあなたの帰るお家よ」
「「!?」」
母「帰る場所がないのならここに帰ってくればいい。今日からここがあなたのお家。今日から私があなた
のお母さん」
辰巳「……我、人じゃない」
母「知ってるわ」
辰巳「……我、何万年も生きてる。年上」
母「それでもあなたは今日から私の娘よ」
辰巳「……我の名、人間と違う」
母「あなたのお名前、誰かにつけてもらったの? それとも自分でつけたの?」
辰巳「違う。いつの間にかそう呼ばれてた」
神楽「私は十二支の辰と巳で辰巳ってよんでますけど」
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