暁 〜小説投稿サイト〜
学園黙示録ガンサバイバーウォーズ
第四話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
!ブレーキ!」これを聞いた俺は現実に戻され目の前を見ると<奴ら>ではない普通の人が目の前に現れたのだ。少し反応が遅れれば、引いてしまったかもしれない。

なお、目の前に現れたワイシャツを着た男性は小さい女の子を連れている。

「すいません。安全な場所に連れて行っていください。それがだめなら娘だけでも!!」

運転席の方に来て必死な形相でそう言った。どうやらこの男性は小さい女の子の父親のようだ。ここまで必死になって頼み込んでくるあたり、何処もかしこも断れたことが理解できる。何しろ俺達のグループは、鞠川先生を除いて学生で構成されている。そんなグループに助けを求めるあたりで父親のほうは切羽詰まっているのだろうと理解できたのだ。

だが、俺の一存では決める事は出来ない。小室を含めて全員の意見も聞かないといけないし。

「どうするんだ?」

「確かに人数的にきついけど。小さい女の子もいるし、流石に見捨てるのはまずいと思うし」

「そうね。この子がかわいそうよ」

小室と宮本が助ける事に賛成する。他のメンツも「別にいいよ」といった感じで受け入れた。この異常な世界にさらされて価値がないなら見捨てるという選択までは追い詰められていない感じであった。まだ良識的な思考はあるようだ。

ただ、今でもぎりぎりの人数に加えて予備の銃やら弾薬が後ろに積まれている状況でどうやって残り二人を乗っけるかが問題だな。

「先生。こっから歩いても直ぐにつく距離ですか?」

「ええ大丈夫。歩いても陽が落ちる前につけるわよ」

「なら三人ほど外に出て<奴ら>に備えての監視だ。俺と毒島と平野の三人でだ」

この面子にしたのも近接戦闘で高い水準の毒島に加えて、正確な射撃が出来る平野に、近接も射撃も出来る俺でバランスが取れる構成にしてある。

「異存はないか?」

「問題ない」

「あと少しで着くなら僕もいいよ」


二人は了承してくれた。

「小室。このLMVは上に設置されてるM2重機関銃を車内で遠隔操作して撃つことが出来る。これから操作を教えるから聞いてくれ」

俺は外に出る前に、小室にRWSの操作を説明する。RWSは車内で設置されてる武器を操作できるシステムの事である。冷戦終結後に、国対国による戦争は減りはしたが今度は不定期戦闘が多発するテロ戦争に移行した。特にテロは市街地での戦闘が多い為に、市街地では建物などに身を隠せる場所が多い為に、特に体が露出して脅威度が高い機銃手は狙撃されたり、路肩爆弾等に巻き込まれる可能性が高くなった。

夜戦にも考慮して赤外線も内蔵されており、撃てるようになっている。このデスバレットのLMVのRWSは基本的にある程度はコンピューターが補助してくれるので、素人でも扱いやすいようになっている。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ