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い。司令は、黒潮と一緒に登下校したい人生だった、とまで言い出したんだぞ」
磯風は仏頂面のままぶっきらぼうに言い放ち、乱暴に洗い物を始めた。黒潮は頬を染めて照れ笑いだ。陽炎はそんな二人を見ながら溜息を零した。ついでに、神通直伝の突撃準備を始めた不知火を押し留めていた。
「司令の事だから、いつもの良く分からない言葉でしょ? その後、黒潮に司令が何かした?」
陽炎の言葉に、磯風と黒潮は同時に目を瞬かせた。そして、暫しの後それぞれ別の動きを見せた。磯風は納得と頷き、黒潮は長い溜息を吐きながら肩を落とし始めたのだ。
「ほら、何も無かったんでしょう? だから不知火も戻って。今日は皆訓練とか演習があるんだから、早く終わらせて準備するわよ」
手を叩いて皆を纏める。個性的な姉妹達を持つ長女の貫禄が、今の陽炎にはあった。
「でも、黒潮はあとで詳しく話し聞くから覚悟しておいてね?」
「えー……」
それでも、やはり彼女もまた乙女であった。姉として納得できても、一乙女として納得行かぬ事もあるのだろう。
もっとも、個性的な姉妹のまとめ役、長女である彼女なのだからこんな物だろう。
「あぁそうそう磯風、尋問用に一品作っておいてね!」
「えぇええええええええええええ!?」
……こんな物だろう。
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