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つの時間ですよー』
『愛宕くっつかないでよー!』
『司令官、お芋、お芋です! 焼いてきましたよ!』
『吹雪も愛宕も出て行って下さい! 提督は今大淀と仕事の話をしているんです!』
提督は悟った顔で携帯から聞こえてくるプチ修羅場を聞きつつ穏やかな心で過ぎる時間に身を任せていた。提督の携帯の音量が大きく、地下室という環境内である程度の情報を耳に出来てしまった間宮、鳳翔、初霜も、それぞれ苦笑いや澄まし顔でやり過ごしていた。
『あ、あの!』
「はいはい、愛宕さんから良い匂いがしましたか?」
『はい、なんか柔らかい匂いがしました!』
「それはよかったです」
『え、はい?』
「で、秋刀魚はどうしましょう?」
『あれ? ん? ……あれ? あ、いえ、頂ける様であれば是非。旬の頃ですし、刺身とか醤油とおろししょうがで食べると美味しいんですよねー』
「おやまぁ、若いうちから肴向けの食べ方をしてますねぇー」
『片桐に教えてもらったんです、あれ本当に美味しいですよねー』
その後も暫し会話を続け、提督は頭を下げながら、失礼します、と言って携帯を切った。
はぁ、と声を零して提督はまた肩をすくめ、三人に顔を向けた。
「いやぁ、思った以上にあっち凄い事になってたねー」
そっちじゃない、と思いながらも頷く辺り、三人は実に心優しい艦娘達であった。
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