暁 〜小説投稿サイト〜
神様転生した先のサイバーパンクで忍者になって暴れる話
シチュエーション・オブ・ソウカイヤ
4話
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つまり米連の下部組織でありながら、独自行動の多い彼等DSO(防衛科学研究室)と対魔忍の井河アサギ閥の上層部は、ふうまの組織を挟んだ関係を作り上げている。
その後も、数分ほどの情報交換をしていた。
スシとヌードルを食べ終えると、メンポ・ニンジャは立ち上がる。

「それじゃあそろそろいくわね」
「おい、ちょっ」

ふうまの引き留めるような言葉を無視して、暗闇に身を隠していった。
ふうまは所在がなさげに立ち尽くす。

「やれやれ、あの時程簡単にはいかないか」

彼の独り言は、倉庫の闇に消えていった。






ふうまは今、本拠地の地下にいた。そこには、ある女性の研究室がある。
桐生美琴。ヤバイ級の魔科医……魔界医療技術者の事……である彼女を、ふうまは抱き込んでいた。
ふうまのスカウトを承けた美琴は、ソウカイヤの口に出すのもはばかられる数々の違法実験についての責任者を任されている。
そんな彼女が受け持つ実験室に二人は入っていく。
最新鋭の魔界医療設備が立ち並ぶ世界だった。
輪切りにされ透明樹脂版で挟まれた死体が、オブジェの如く並ぶ。銀色の医療器具と透明なチューブと血肉の赤が、背徳的なグロテスクさを醸し出している。
10メートル四方はあろうかという水槽の数々が、端の方に幾つも並ぶ。そしておお、ナムアミダブツ!なんたる禁忌!
中には次世代型のクローンオークが浮かんでいた。周りでは幾人かのPVC白衣を着た研究者たちが、何かを話し合っている。彼等の中心に立っている、黒い髪を腰まで伸ばし異形の右腕を生やした桐生美琴に、ふうまは近づく。

「呼び出したからには、それなりの研究成果を見せてくれよ」

振り返りサディスティックな笑みを浮かべて、ここの主である桐生美琴がふうまを出迎える。その胸は豊満であった。

「今回は私じゃないわ」

彼女は隣にいる研究者に目で合図をした。別の男の研究員が前に出る。

「フウマ=サン、新型のクローンオーク、Y-13ができました」 16

研究員は汗を拭きながら、しどろもどろに説明した。ふうまは潰されかけたザイバツを復活させた立役者である。彼の機嫌次第では、彼の首が物理的に飛ぶことになる。研究員が緊張するのも当然のことだった。

「見てみよう」

と頷いたフウマは、彼の肩に手を置き

「落胆させないでくれよ」

と笑顔で話しかけた。

「アイエエエ……勿論です」

顔を青白くさせながら、ふうまを先導するように歩き始める。
その後ろでは、ふうまが携帯端末を素早く捜査していた。

「何してるのかしら?」
「ああ、ちょっとな」

美琴の問いを交わして、ふうまは前方の研究員を追う。
美琴も面白そうに微笑むと、彼等の後を追い始めた
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