2部分:第二章
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んだよ」
「だから努力だ」
彼は言う。
「完璧になるって言っただろ。それをやっていたからな」
「だからそうなったのか」
「そうさ、けれどこれは通過点に過ぎない」
それが彼の考えであった。
「俺の目的はあくまでな」
「神藤さんってわけか」
「いよいよだ」
彼はまた力瘤を入れて誓う。
「彼女に告白だ。メイクもファッションもばっちり決めてな」
「そこまで考えていたのか」
「言っただろう?完璧になるってな」
言葉にも力がこもっていた。
「何があってもな。俺はやるぜ」
「まあやってみな」
「どっちにしろここまでやる人間って見たことねえぜ」
彼等にしろ驚くべきことであるのだ。
「応援はしねえけれどな」
「しねえのかよ」
「そうさ、ただ見てるだけさ」
これに関しては実に醒めた皆であった。
「俺達はな」
「まあいいさ」
敬三にしてもそれで構わなかった。彼にしてみても苑子をゲットできればそれでいいのだ。だからどうでもいいことでしかなかったのだ。
「それはな。とにかく俺は」
「やるのか」
「何があってもな」
またそれを宣言する。
「絶対にやってやる。彼女をゲットだ!」
教室での宣言であった。なお彼は隣のクラスにその人がいることも自分の声がどれだけ大きいかも気付いていなかった。基本的に頭の構造までは変わってはいなかった。
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