氷の神の実力
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けないと悟り、右手に魔力を纏わせて突撃を開始する。だが・・・
「どわっ!!」
一歩目を踏み出した途端、地面に広がる亀裂に足が引っ掛かってしまい前のめりに転倒する。おまけに靴が完全に引っ掛かってしまっているようで、なかなか抜け出ることができない。
「よし!!抜けた!!」
その間にレオンが地面から腕を引き抜いており、足を取られている俺の姿を見て足に魔力を溜めていく。
「いくぞ!!」
再びジャンプして向かってくるレオン。でも、運がいいことに俺の方もすぐに割れ目から脱出することができた。おまけにレオンの攻撃は単純。パワーがあるからなのか、はたまた細かい技量がないからなのかは定かではないが、一直線に突進してきてはフェイントも何もなしに技を繰り出してくるだけ。
身動きさえ取れれば、避けることなど容易いこと!!
「氷神・・・・・」
体を一転させつつ蹴りを繰り出してくるレオン。俺はその魔力の流れと筋肉の動きを読み取り、体を後方へと下げて回避しようとする。
「氷結!!」
何の変哲もない、ただ魔力を纏わせただけの回し蹴り。ただし、聖十の魔導士すら越えるほどの超人的なパワーを秘めた・・・ね。それでもさっきまでの感覚でいけば避けられるはずだった。だってさっきから対抗することはできなくても、回避することは何度も出来ていたのだから。それなのに、
ガンッ
レオンの回し蹴りは俺の右脇腹強襲していった。
第三者side
『ああああああああっ!!』
魔水晶ビジョンから聞こえてくる誰かの叫び声。だが、それも風の音に負けてしまい、すぐに聞こえなくなってしまう。
『またしても叫び声が聞こえました!!今のは女性の声のようでしたが・・・』
映像が全く意味を成していないため、実況者のチャパティも正確な実況を出来ずにいる。その隣にいるヤジマとマトー君も同様で、何をどう解説すればいいのか、困り果てていた。
「今の声は・・・シリルか?」
そう呟いたのは妖精の尻尾の現マスター。さすがは絆で結ばれた仲間たちと言うべきなのか、一瞬のこととはいえきちんと仲間の声を聞き取っていたようだった。
「あの声の感じは魔法を放っている時の声ではなかったな」
「たぶん・・・レオンの攻撃を受けちまったんだろうな」
顎に手を当てて声のトーンなどから状況を予測しようとしているフリードと魔水晶ビジョンから魂を見てどんな展開になっているのかを見るのは諦めたのか、仮面を被り直したビッグスローがそう言う。
「でもそれ・・・少しおかしくない?」
「何がだ?」
その2人の
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