2部分:第二章
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「だって奇麗な頭の天辺なんだし」
「他はどうなのよ」
あまりにも頭の天辺のことを言われるのでそこを問うた。
「他?」
「そうよ。どうなのよ」
「まあそれはね」
ところがここで菊次郎は言葉を濁すのだった。
「何とも言うかね。まああれだよ」
「あれって!?」
今の彼の言葉に首を傾げる。だがそれでわかる筈もなかった。
「何なのよ、一体」
「まあまあ」
「まあまあじゃなくてね」
問い返すが菊次郎はこれに関しては全く答えなかった。
「何でもないよ。じゃあ僕はこれで」
「何処に行くのよ」
「何処って。学校だよ」
何を今更、といった感じの言葉であった。
「登校中じゃない」
「あっ、そうだったわ」
言われてそのことを思い出す咲菜だった。怒っているあまりそのことを頭の中から消してしまっていたのだ。目と口を大きく見開いて言う。
急いで学校に向かう。見ればその横には菊次郎がいる。その彼を横目で見ながら校門に向かう。横目でみ見る彼はどういうわけか笑っているように見えた。
そんな彼を見て何か妙な感じがしたがそれは言葉には出さなかった。その関係も相変わらずであった。
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