エピソード2・グラウンドゼロズ
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襲撃だ! 部隊の仲間は全滅、なのはも腹部に致命傷を負った! 早く応援を寄越してくれ!!」
『何!? わかった、すぐに救援のヘリを送る! だが吹雪のせいでヘリを出せる人間も限られる、すまないがあまり多くの応援は送れそうにない。それより敵の正体はわかるか!?』
「正体はわからねぇが少なくとも魔導師じゃない、だけどかなり強ぇ。異常に素早くて滅茶苦茶頑丈なんだ! アタシらの魔法を何度も喰らってるのに平気な面してやがる!」
『強敵だな……わかった、今アースラにいる最も優秀な部下も送る。何とか切り抜けてくれ!』
「出来るだけ急げよ! この怪我じゃ手遅れになっちまうかもしれねぇ!!」
通信を切ったヴィータは襲撃を再開した髑髏を相手に、なのはを背に守りながら一人で立ち向かう。敵が次から次へと波状攻撃してくる中、唇を噛み締めてでもヴィータは耐え続ける。後ろで瀕死になっている仲間を、主の親友であり自分の戦友でもあるなのはを生かすために、彼女は不屈の意思で守り続けた。
度重なるダメージでグラーフアイゼンを握る力も無くなっていき、視界もおぼろげになっていく。もう立っている事すら厳しくなり、次にマチェットの攻撃が来たら防げない、そう自覚した直後……空から希望が訪れる。
「チッ、おせーんだよ……オメーら……!」
アースラから送られてきた応援が間に合ったのだ。任務中アースラに待機していた武装遊撃隊の仲間が、上空から一斉に髑髏へ攻撃を仕掛けていく。といってもヘリ一機分の仲間だが、吹雪の中やって来てくれただけでも、ヴィータは千の味方を得たみたいに頼もしい気持ちを抱いた。そしてその中にいる一人の女性局員……管理世界出身だが、実はなのはやはやてと同時に管理局に入った彼女が来た事も、その気持ちに拍車をかけていた。
「ムーブ!」
「酷い……! ヴィータさん、怪我の治療を……」
「待て。アタシより先に、なのはを頼む……!」
「……わかりました。なのはさんをアースラの治療室まで搬送するので、ヴィータさんもヘリに乗ってください! 肩をお貸しします!」
「すまねぇ、助かる!」
「皆さん、カバーお願いします!」
彼女とヴィータが衰弱しているなのはを抱えてヘリまで運び、遊撃隊に援護されながらヘリはすぐに飛び立った。ヘリ内で彼女はなのはの応急処置を行うべく、つたないながらも回復魔法を使用する。
「麻酔は間に合いません、無しでやらせて頂きます!」
「ぐ……あ……!」
そのまま治療と同時に冷えた体温を少しでも温めるため、防寒着を上から被せる。ヘリに乗っている間、ヴィータは息の荒いなのはの手を取って必死に祈っていた。
『こちら遊撃隊、敵の撤退を確認! 艦長、追撃しますか?』
『いや、深追いはするな。す
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