エピソード2・グラウンドゼロズ
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
らった髑髏は、勢いのまま雪が覆う地面に叩きつけられる。すぐに態勢を立て直されて舌打ちをするヴィータだが、髑髏の身体を覆う防護服の一部は見えにくい所で少しはがれていた。
かなりダメージは蓄積してしまったものの、両腕が使えるようになったことでヴィータは本来の力が解放され、時折反撃の一撃を入れられるようになっていた。それに触発されてなのはも、遠距離からマシンガンを放ってくる髑髏に対しアクセルシューターを発射していく。吹雪に紛れているのと素早い動きのせいで命中率はそれほど高い物ではなかったが、外れても牽制になるため、相手の銃撃にも乱れが生じる。そしてマチェットで襲撃してきた髑髏にはプロテクションで防いだ直後、障壁を爆破させるバリアバーストで反撃していた。
「チクショウ! 何発か良いの当ててんのに、こいつら何ともねぇように襲ってきやがる! これじゃキリがねぇ!」
「……この感覚……もしかしてこいつらの中には!?」
「後ろだ! なのは!!」
一瞬考え込んで動きを止めてしまったなのはの後ろを見て、ヴィータが叫ぶ。しかしこの瞬間、なのはは動くことができなかった。疲労による思考及び反応速度の低下、吹雪の中の戦闘による認識不足、そして先程の精神的ショックの影響……それらが重なり合った事で彼女に致命的な隙を作らせてしまう。その結果、彼女の背後からマチェットを振りかぶる髑髏が迫り……、
ジャギンッ!!
鈍い音が発生。ヴィータが血の気が引いた表情で叫ぶ中、なのははようやく認識する。
自分の胸にマチェットが刺さっている事を。
「あ……! ……ぐふっ……!」
「な、なのはぁあああああ!!!」
大量出血で全身の力が抜け、落下していく彼女を追いかけるヴィータ。しかし別の髑髏が彼女の進行の邪魔をする。そのやり方に激怒したヴィータは力づくでも彼女の下へ駆けつけようとカートリッジをロード、ラケーテンハンマーを発動する。
「邪魔すんじゃねぇえええええ!!!!」
彼女は独楽のように回転しながら強行突破を図り、衝撃で髑髏を弾き飛ばしていく。そして雪原に落ちて大きな血だまりを作るなのはの下へ駆け付け、彼女の身体を抱えて必死の形相で呼びかける。
「おい、冗談だろなのは!? オメーはこんな所でくたばる奴じゃないだろ!? なぁ! オイ!!」
「う……あ……」
「チクショウ! アタシのせいだ……アタシが目を離したせいで! ……そ、そうだ、後悔してる場合じゃねぇ。早くアースラに通信を繋げねぇと!」
髑髏が態勢を立て直すまでの間に、ヴィータは急いでアースラのブリッジへ緊急通信を送る。吹雪のせいで映像が乱れるが、どうにか繋ぐ事に成功した。
『こちらアースラ、艦長クロノ。ヴィータ、そっちで何があった!?』
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ