エピソード2・グラウンドゼロズ
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の姿を認識した瞬間、彼らは緑色に目を光らせて何らかの粒子を防護服のように纏い、更にマシンガンやマチェットまで形成する。そしてすぐさま……ナニカを投げてきた。グレネードか何かだと思ったなのはは咄嗟にヴィータごと守れるようにプロテクションを上に展開し、そのナニカの落下を防いだが……。
ビチャッ。
「え……血? ま、まさか……!」
直後、上から降ってきた血が湿った音を立ててバリアジャケットに付着し、恐ろしい想像が浮かんだなのはは恐る恐るプロテクションの向こう……ナニカの正体を視認し、絶叫した。
「ヒッ!? いやぁああああああ!!!!!!」
生首だった。
それも同じ部隊の仲間の。
さっきまで共に行動し、他愛ない話も交わしていた人達の……首、腕、足、内臓、筋肉、皮膚……それらが刃物でバラバラに分断された死体だった。衝撃的な光景になのはは凄まじいショックを受け、ヴィータも抑えがたい怒りを抱く。だがそれを行った連中は、彼女達の精神が立て直されるまで待つような真似はしなかった。
目にも止まらぬ俊敏な動きでなのは達を包囲してきた髑髏は、マシンガンを彼女達に一斉連射する。今のなのはは精神的ダメージで動けないと思い、ヴィータは咄嗟に左腕で彼女を抱えて上空へ退避、銃弾の雨から一旦逃げようとした。だが人間業とは思えない素早い跳躍で先回りした髑髏が、彼女達の上空からマチェットを振り下ろす。
「野郎ッ!」
騎士の勘とも言える素早さでヴィータはグラーフアイゼンを握る右手を動かし、マチェットを防御、裂傷を負う事だけは避けた。しかしそのせいで動きが止まってしまい、吹雪に隠れながら他の髑髏が一斉に銃撃、もしくはマチェットで斬りかかってきた。防御魔法、騎士甲冑、それらの防御力をとにかく駆使して必死に耐え続けるヴィータだが、上にも下にも行けず、更になのはを抱えている事もあって片腕しかまともに振るえない事から、身体に徐々に傷が蓄積されていった。
「ヴィ、ヴィータちゃん……!」
「戦えねぇなら黙ってろ、なのは! 舌噛むぞ!!」
「……大丈夫、もう戦える! 戦えるから、私を放して!」
「ぐ……本当なんだな!? 嘘ついてんなら後でとっちめてやるからな!!」
「嘘じゃないってば! だから早く!」
髑髏の攻撃を対処し続けているため、なのはの顔を見る余裕が無かったヴィータだが、声の様子から恐らく大丈夫だと判断して彼女を解放する。直後、ヴィータの正面から再び髑髏が接近、マチェットが迫る。だが……、
「鉄槌の騎士をなめるんじゃねぇ!!」
激昂したヴィータはデバイスの柄でマチェットの軌道をそらし、一気に踏み込んでがら空きになった胴へ、これまでのお返しと言わんばかりにハンマーの一撃をぶち込んだ。かなり大きい反撃をも
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