エピソード2・グラウンドゼロズ
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「単に寒いからじゃね?」
「寒い事は確かに寒いんだけど、そうじゃない……。何と言うか……そう、落ち着かないというのかな? 今回の任務、体力は使ったけど簡単に終わってるから変な感じがするんだ」
「変な感じ? あ〜言われてみればそうかもしれねぇけど……気のせいなんじゃないか? 大体楽に終わるのはむしろ良い事じゃん。ここんとこ忙しかったしさ」
「そう……かな? ……うん、ヴィータちゃんが言うならそうだろうね」
とりあえずヴィータの意見に納得したなのはは腰を下ろして一息つく。だが……後にヴィータは語る。あの時のなのはの言葉をもっと真剣に受け止めていれば、と。
吹雪が過ぎるのを待っていると、次第にうとうとしかけてきた……その時、唐突にレイジングハートからCALL音が響く。なのはは自覚していないが、日頃の疲れもあって反応が鈍い頭を何とか覚醒させて通信に出ると、それは同じ部隊の仲間からのSOSだった。
『聞こえるか皆!? 敵のしゅうげ―――――ぐぁああああ!!』
『くそっ! 敵の姿が見えない! 一体どこに―――――がはぁッ!!』
『何なんだ、一体何なんだ!! う、うわぁああああ!!!』
『グハッ! こ……こんなのと、どうやって……戦えと……!?』
『や、やめろ……やめろ……やめてくれ! ぎゃあああああ!!!』
「どうしたの!? 返事をして、皆!!」
「なんかよくわからねぇが、とにかくやべぇ! 生き残ってる奴らと一度合流するぞ!」
「わ、わかった!」
まだ外は吹雪で覆われているため視界はかなり悪いが、それでも逃げ場のない小部屋の中にいるよりはマシだとヴィータは判断した。そのためなのはとヴィータは警戒しながら、急いで吹雪が過ぎた後の合流地点と決めていた遺跡の中心地……地面の所々が少し窪んだ広場へ移動する。だがそこに、彼女達以外の部隊の生存者はいなかった。
「クソッ! 奇襲なんてふざけた真似をしやがって! 一体どこの馬鹿野郎がやりやがった!?」
「まさか……この任務そのものが罠!?」
「可能性は高い! だけど今は襲撃してきた奴を見つけねぇと……!」
その時、彼女達は吹雪の中に謎の人影を見つける、しかも複数。部隊の仲間なら十中八九走って来るはずだが、その人影はまるで幽鬼的な足取りで向かって来ていた。吹雪の中をわざわざ歩いて来ているのもそうだが、様子だけでも明らかに普通じゃない。一瞬だけ顔が見えたなのはは、見えた事でイメージした言葉を吐く。
「髑髏……?」
だがそんな事はお構いなしにヴィータはその連中に問いかける。
「おい! テメェらが襲撃犯か! 答えろ!!」
彼女の問答に対する返答はすぐに来た。だがそれは言葉ではなく……行動で示された。人影がなのは達
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