十四話:落ちた少女
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いてよかったと思った。
シャマルの策は時間を掛けてではあるが功を結んだのだ。
「あはは、どうしてもって時以外はできるだけ抑えるように頑張ります」
「なのはちゃんの場合、そのどうしてもって時がやたら多いからなぁ」
「そ、それは否定できないの」
「でも、私もなのはがピンチになったら無茶してでも行くよ」
「フェイトちゃん……」
再び二人きりの世界に入っていくなのはとフェイトに溜息をつきながらはやては何となしに外を見つめる。
切嗣が姿を消してから二年が経過した。
死んだのではという不安もあるが、同時に生きているという確信もあった。
後を追うことはできないが、明らかに『魔導士殺しのエミヤ』が介入したと思われる紛争が各地にあるのだ。
今はまだ追うことができないがいずれは追えるように今は力と地位を上げていかなければならない。
そう改めて確認をして二人に視線を戻すのであった。
「で、結局、何点足りんかったん?」
「うぅ……」
「はやてちゃん!」
最近、自然と相手をいじるようになってしまったと噂のはやてであった。
「お帰り、クアットロ。ガジェットの試作機はどうだったい?」
「それが全部木っ端みじんにされちゃいました。流石に空のエース級は落とせませんねぇ」
「なに、この程度でやられては寧ろ興醒めだよ。壁は高い方がいいからね」
試作機の性能を確かめる為にガジェットを伴い異世界へ赴いていたクアットロ。
スカリエッティはその帰還を心の底から喜びながらなのは達に仕向けた成果を問う。
成果事態はあがらなかったが逆にそのことが彼の意欲を高める。
生粋の技術者とは不可能と思われる壁に挑戦する時こそが最も燃える時なのだ。
「しかし、これから忙しくなりそうですね。人造魔導士の素体もいいのが手に入りましたし」
「そうだね。レリックについてもそろそろ頃合いでもあるしね。おまけにスポンサー様からの特別な依頼もあるからね」
「特別な依頼ですか?」
「何、いずれ分かるさ。それまでのお楽しみというやつだよ」
スカリエッティは不敵な笑みを浮かべてそう口にするのだった。
それにクアットロは興味が引かれるものの、彼の言う通りに楽しみは取っておくべきだと判断し尋ねるを止める。
「しかし、魔導士クイントは良い素体だ。また彼女を素体として創るのも悪くない」
「そうなると九番目ですかね」
「そうだね。くくく、楽しくなってきたよ」
今度はどんな素晴らしい作品を作り上げようかと忙し気に作業をしながらも、楽しげに試案するスカリエッティ。
そんな様子を見ているとき、クアットロは机に見慣れぬ資料があることに気づく。
何となしに手に持って見てみるとそれは脳の移植に関する資料で
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