暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Extra1:“怪人デジ面相”
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なかったけどな。だってケーサツってハッカーの敵じゃん? センザイ的に」
「はぁ…」
「犯人もやっぱ、ケーサツに恨みでもあるんかね。あんなハンコーセーメー的なものとか出しちゃってさ。…そういう奴(ハッカー)なら心当たりあるけど、案外そいつが犯人だったりしてな」
どうやらそれらしい人物に心当たりがある、と。
改めてその心当たりを聞いてみると、そいつは新宿をウロウロしているそうだ。
「根暗な感じで怪しいオーラむんむんでさ、あれじゃケーサツじゃなくてもショクシツしたくなるぜ」
「根暗で怪しい、と…」
それらしいキーワードをメモし、質問に答えてくれた少年に感謝した。
暮海さんにもこの事を報告。暮海さんも犯行予告のデータを追ったところ、新宿に行きついたそうだ。
さてと、じゃあ新宿に行って聞き込みを……
「…おや? お前さんはキョウちゃんとこの」
「ッ…!!」
その時突然背後から、聞き覚えのある渋い声が聞こえてきた。
え〜っと…さっきの少年は警察から聞き込みを受けていて、この事件は電脳犯罪捜査課が担当していて…そして“キョウちゃん”なんて言う知り合いは……
「ま、又吉刑事…」
「ん? なんだ、その引き攣った顔は…何やってたんだ、こんなところで?」
「お、俺は依頼調査ですよ、ハハハ……」
「………」
い、いやだな〜。そんな顔で覗き込まないでくださいよ〜。
「そ、そういう又吉刑事は何を?」
「俺か? 俺は“怪人デジ面相”ってやつを追ってんだ。それでこうしてEDENくんだりで聞き込みってわけさ」
やっぱり、そうですよね〜…
「じゃ、じゃあ俺はこれで失礼しますね」
「おう、そっちも頑張れよ」
あんまり長話もいけない(話題がないだけ)ので、俺はそそくさとその場を離れようとする。又吉刑事も手を振って見送ってくれるようだ。
「―――もしもキョウちゃんに焚き付けられて、何かしようとしているなら…余計なお世話だぞ?」
「ッ!!」
と思ったら、又吉刑事の言葉に思わず足を止め勢いよく振り返った。嘘、だろ…この短いやり取りでもバレるのかよ…
驚いた俺の様子を見て、少しだけニヤリと笑うと帽子をかぶり、
「…これは警察の威信がかかった、俺のヤマだからな」
そう言い残し、そのままEDENの先へと向かおうとした。あぁなんかもう…!
「又吉刑事! 警察を“憎む”ハッカーが、新宿にいるそうですよ!」
背中を向けて去ろうとしている又吉刑事に向かって、先程得た情報を叫んだ。
おそらく聞こえた又吉刑事は、こちらに振り返りもせず片手を上げてその
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