暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter2「父を探して 山科悠子の依頼」
Extra1:“怪人デジ面相”
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てしまう。まんまとデータが盗まれて、犯人を取り逃がしでもしたら…又吉刑事の責任問題になってしまうだろう。
もしもそうなると、我々にとっても痛手だ」
あぁなるほど、それで又吉刑事と協力してこの事件を解決に―――
「いや、残念ながら今回は違う」
「え…?」
「キミにはあくまで…“陰ながら”又吉刑事をサポートしてあげてほしいのだ」
「陰ながら、ですか? 別に隠れてやる必要なんて」
俺の質問に、暮海さんは笑みを浮かべ頷き、そして話し始めた。
どうやら暮海さんは、事前に協力する話を持ち掛けたらしいのだが……「これは俺と警察の威信がかかった事件だ」と又吉刑事に断られたらしい。
しかし又吉刑事と親しい彼女には、むざむざ見逃すわけにいかない。だからこその“陰ながら”、なのだそうだ。
確かに、暮海さんと又吉刑事はかなり親しい間柄のようだし、警察への協力も探偵としても本望だ。
しかし、先程までで少しわからないところがある。
「すいません、暮海さん。“怪盗デジ面相”っていうのは、江戸川乱歩の“怪盗二十面相”のオマージュだと思うんですが…“新宿マタギ刑事”って…?」
「いや、私も聞いたことがないフレーズだ。おそらくニックネームのようなものだろうが……刑事は“デカ”、“マタギ”というのは熊を狩るハンターのことだが……」
しかしまぁ、これはさほど重要なことではないだろう。暮海さんはそう言い切った。
「まずはその“怪人デジ面相”を見つけるところだが…」
「機密データを盗む、って言うぐらいですから…相当なハッカーなんでしょうね。なら一番情報を掴めそうなのは“クーロン”、ですかね?」
「ふふ、その通り。キミも探偵らしくなってきたじゃないか。こちらは犯行予告のデータを追ってみる、頼んだぞ。」
まぁ初めて十日ぐらいしか経ってないですけどね。
さてと…とりあえずは行動開始、といきますか。
“怪人デジ面相”、それをキーワードにクーロンで聞き込みを始めた。
はやりというべきか、ハッカー達の情報網は広い。数人に聞くだけで、その全員が“怪人デジ面相”が警察に犯行予告を出したことを知っていた。
肝が据わってるなどと聞くが、その“怪人デジ面相”が誰なのか、何処にいるのかなどの有力な情報は得られなかった。
……と、思いきや。
「あぁ、もちろん知ってるぜ! “怪人デジ面相”…オレらの中じゃ今わりとホットな話題だし、てかさっきもケーサツの人から似たような質問されたし」
「警察の人?(クーロンまで聞き込み調査を…?)」
「まぁ何も答え
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