暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?魔窟〜Devil’s Laboratory〜
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で笑いが起きた。車内の空気はほっこりとしたのを確認して・・・

「それじゃあ、そろそろ準備に入ります」

ハゲネ山脈付近に近付いたことで魔法・・・ではなく魔術をスタンバイ。効果をキッチリ発現させるためだ。魔法として発動しても良いが、魔法として使ったことがないから効果の持続時間が怪しい。そして、目的の山まであと僅かで到着というところで開けたドアから身を乗り出し・・・

深淵へ誘いたる微眠の水霧(ラフェルニオン)

下級魔術・水流系の術式を発動。俺が発生させた霧状の龍は、道路を這うようにこの先にそびえ立つ山へ向かって行った。あとは現地の天然の霧と交わり睡眠効果を伝播させれば、山を覆っている霧すべてがラフェルニオンとなるわけだ。水流系の強みは、元からある天然の水を利用できることだ。少ない魔力と神秘で可能になるからな。

「ついでにサーチャーも飛ばしておきます。発見せよ(コード)汝の聖眼(イシュリエル)

手の平サイズの魔力球を20基と創り出し、山へ向かって放つ。そして車内に1m四方のモニターを展開させ「サーチャーからの映像です」そう説明して、イシュリエルから送られてくる映像を20分割で映し出させる。
モニターには這うように突き進む霧の龍が目標の山に到達し、そして天然の霧と交わった瞬間が映し出された。他の19基のイシュリエルが映し出すのは、鹿や鳥と言った動物が一瞬にして眠りに落ちる様。さらには「早速、誰かが眠りに落ちたようですね」あるモニターには数人の男がドサッと山肌に倒れ込む様子が映った。

「あれ? コイツらどこかで・・・」

「指名手配データに確認をとれ」

「はいっ!」

メガーヌさんが調べること数分。眠りに着いたのはカルナログで指名手配を受けた犯罪集団のメンバーだと断定。騎士ゼストは「本部に応援を!」クイントさんに指示を出した。

「セインテスト査察官。睡眠効果の持続時間は?」

「何事も無ければ3時間は確実に眠ったままです。体を揺すられたり大声で呼ばれたりしてもまず起きません。しかし、さすがに本気で殴る蹴るの暴行には耐えられませんが」

「それで十分だ」

山で寝転がっている犯罪者たちの確保は、応援要請をお願いした後続の地上部隊に任せることになり、俺たちはとうとう山の入り口へと辿り着いた。首都防衛隊9名+俺の10名は防護服へと変身し、今より登る山を見上げる。

「ルシル君。霧の影響は私たちにもあったりする?」

そう訊いてきたメガーヌさんに「一応はありますけど、こうすれば良いです」起動した“エヴェストルム”を山道に向かって払うと、山道だけを開けるようにして霧が左右に分かれた。

「・・・何が起きてももう驚かないかも」

「まったく同意見」

メガーヌさんとクイント
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