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ブレイクブレイド 漆紅の刄と蒼き鋼のアンダーゴーレム
ユネス・ランガード
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を隠している。それが何か俺には解らない。だが、大国 アテネスが欲しがる何かがある事は確かだ。
微かな胸騒ぎと収まらない高揚感に似た感情を抱きつつも俺は作業を続け、夜を明かした。
そのゴーレムは石英の結晶で固められていた。
これ程の石英の結晶で覆われているとなるとこのゴーレムは数100年から数千年前に造られたと考えられる。
「作業の方はどうなってる?」
「まだまだこれからって感じだな。
コイツを覆ってる石英の結晶が嫌に硬くてな。まずはコイツを削る作業からしねぇと」
「こっちの方は特に変わった点は有りませんでした。
このアンダーゴーレムに関連する物は確認できずで……」
「構わん。そう落ち込むな、これさえ見付かれば問題はない」
「……アッ、そうだった! 洞穴です!」
「洞穴?」
「はい! ここら一帯に複数確認されており。
もしかしたらアンダーゴーレムに関する情報が入手出来るかも知れません!」
「ほぉ、それは期待できるな」
「つってもよぉ。この吹雪の中に突っ込むなんて俺は嫌だからな」
「誰も、お前に行けとは言っていない。
だが……確かにこの吹雪の中を突破するのは無謀だな」
「まぁ、吹雪が収まるまではコイツの発掘作業を優先して弱まったら分担しながらその洞窟とやらを探索するしかねぇわな」
「貴様にしては名案だ」
「うるせぇー。さっさと仕事を終わらせて帰りてぇだけだよ」
「さて、我々も発掘作業に加わるとしよう」
そう言って男達はアンダーゴーレムの発掘作業を始めた。
その頃、本国 アイスチール王国では――――。
「―――終わった……」
朝日の出る直前、リカーナの解体作業は終わった。
本来ならもっと早く終わる見込みだったが、整備士 ランジス マッカートと口論したり喧嘩したり分かち合ったりなんやかんやで一晩中、大変だった。
「お疲れ〜。お前、目の下の隈、凄げぇ事になってんぞ」
「それはお互い様だ。お前も中々、えげつない事になってるぞ」
「……マジで?」
「あぁ、マジだ」
「帰って寝るか」
「そうだな……今日はもぉ、疲れた…………」
「大丈夫か? ふらふらだけど」
「大丈夫だ〜」
そう言ってランジスは歩き出した。
歩くだけでふらふらで今にも倒れそうな所を見ると相当、疲れているのが解る。
俺の仕事を手伝う前から疲労も溜まってたんだろうな。
今度、会った時は感謝しないと。
俺はそう思いつつ目を掻きながら歩き出した。
我慢しようとすると勝手に出てしまう欠伸に眠気をそそられながらも俺は歩いた。
【アイスチール王国 玉座】
この国の王は女の子だった。
年端のいか
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