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ブレイクブレイド 漆紅の刄と蒼き鋼のアンダーゴーレム
ユネス・ランガード
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 一つ目と二つ目は似て異なる勢力で目指す所は同じでもその道筋は別って事で分かり合えず。
 三つ目の勢力は当然、孤立する。
 それなのに案外、戦争賛成の勢力は多い。
 まぁ、解らない事もない。
 こんな土地じゃ、食糧不足になるのは目に見えてるし別の土地に逃げ込むのも一つの手だと俺も思う。
 だが、それが出来ない。
 理由は簡単だ。俺達の民族独特のルックスだ。
 髪の色や目の色、それらは他国の民族と比べると違いは歴然だ。
 戦争中の国の人間だと解ったら何をされるか解らないし下手に動かず今はこの国で身を潜めるのが最善と言える。
 戦争が始まって数週間、これと言って変わった事はない。
 あるとすれば砦付近で護衛するゴーレムの数が増えた事と最近、ウチの国の将軍が数十名の兵士を連れて何処かに行った事くらいだ。
 まぁ、国境の守りを固めてるんだろう。
 この地方独特の氷の大地に、吹き荒れる吹雪は他国の侵入を許さない。兵士の数を自然現象でカバーするのはこの国の基本だ。
 ……と言っても数で攻められると流石にヤバイ。
 一刻も早く前線に兵を送り込む為には民を使う、それがこの国の考えだ。
 多少の労力低下を考慮し兵の育成に金と設備を掛け、兵士を作り上げる戦法でこの国は戦争に対抗する様だ。
 俺も、その一人で。
 平民で目立った所も無いけど兵として駆り出される事となった。
 まぁ、農作業から逃げられるし兵として軍に入れば多少ながら食糧と金を頂けるシステムで俺は何の躊躇も躊躇いもなく入隊した。
 今は駆り出される前の雛の様な状態で勉強やゴーレムの整備、運用を仕込まれている。
 大抵のゴーレムは貴族のボンボン専用で平民は剣や槍、貴重なプレスガンで特訓するのだが、一部、例外もある。
 平民でもゴーレム乗り、平民と言ってもゴーレムに適性が有れば国から希少なゴーレムを支給されるらしい。
 貴族は口ばっかりって聞くけどホントかね?
 貴族も災難と言えば災難である。だって、前線で無理矢理、戦わされるんだぜ?
 俺なら敵前逃亡は死刑とか言われても逃げるぞ。
 現在、国で稼働中のゴーレムは約10機。民間の暴動や敵の歩兵程度なら十分対応できる数だが、もし今、この瞬間に敵国から攻められたら劣勢を強いられるのは確実だ。
 その為に前線にはこの国の優秀な兵士とゴーレム乗りを立たせることで現状は何とかなっている状況だ。
 プレスガンさえ製造できばもう少しまともな守備力を確保できるが、それすら叶わない状況では夢のまた夢……。
 ゴーレム適性の高い人材が貴重な現状況ではプレスガンを扱えるのかすら解らない状況で、ゴーレムにされ適合できればそれでいいとされ考える国のお偉いさんも少なくないらしい。
 ゴーレムには適合できても主装備であるプレスガンは扱えない
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