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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第3話 サソリの正体
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!!そのままがいいんだから」
「……終わり」
とサソリが言うと青い糸が断ち切られ、ゲコ太人形は一瞬で崩れ落ちた。
ああー、がっくりと御坂は項垂れた。
「オレから質問良いか?」
両腕を頭の後ろへ組むと四人を見回す。
「は、はい……」
「うー、まあいいや。オレが今から言う単語でわかるのがあったら、反応しろ。砂隠れ」
反応なし。
「五影」
反応なし。
「人柱力」
反応なし。
「チャクラ」
反応なし。
「はあああー、何処だここはー」
盛大にため息を吐くと、サソリは力が抜けたかのようにベッドへと横になった。
「が、学園都市です」
初春が気張ったように声を出した。
「いや、初春。たぶんその解答は間違っているわ」
佐天がポンと突っ込む。
「その『がくえんとし』ってのが分からん。聞いたこともない地名だ」
「地名というか通称というか、地区でいうと東京かしら」
「とうきょう……聞いたことないな」
まさか、この日本の国で東京を知らないとは。そして、到達した答えは。
「ひょっとして、サソリって戦国時代から来たのかしら。結構、物語の題材にもなっているし」
その結論ならば、忍者っていうことも納得がいく。服部半蔵とか伊賀忍者がいるくらいだし。
「でもどうやって?」
「……なんかすっごい力で」
かなり抽象的な話へと傾きだした。
「よし、困ったときは!!」
と取り出したのはおそらく学校で使っている歴史の教科書をカバンから取り出した。
「えっと忍者が暗躍した時代は戦国時代だから1500年代かしら、そこから、サソリが知っているような知識を照らし出して。
「よし、まず織田信長!」
「知らん」
即答……
「豊臣秀吉」
「知らん」
むむむ
「徳川家康!」
「だから知らねえって」
「ごめんなさい、私の歴史のオールキャストが全滅」
佐天が涙声を上げた。そして教科書をサソリの前に雑然と置いた。
オールキャスト少な!!
サソリは目の前に置かれた教科書をペラペラとページを捲っていく。
「んー、知らんもんばっかりだな……!!ん、モンザエモン!!?」
それは文化が勃興し始めた時のことを紹介するページでサソリは釘づけとなった。
「もんざえもん?あの人形浄瑠璃の?」
「こっちにもあったのか……」
サソリがいた世界ではモンザエモンという人物が存在していた。傀儡使いならば知らぬものがいないほどの有名で。初代傀儡操演者として知られているが、詳しい出生や里は分かっていない。
しかし、御坂達がいる世界でのモンザエモンは「近松門左衛門」という人物であった。こちらの門左衛門は、人形浄瑠璃という演目で古くから日本文化を継承してきたものであり、傀儡というよりは伝統芸能に近い。
微かに交わりを見せる二つの世界。
「えーっと、近松門左衛門
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