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転生とらぶる
マブラヴ
1217話
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設置出来れば文句なしなんだが、自由に移動する以上それは無理だしな。
 アギュイエウスなら話は別かもしれないが、まさかニーズヘッグに内蔵されているアギュイエウスを移植する訳にもいかない。
 今の通信でもマリューが言っていた、重量子ビームやG・インパクトキャノンといった兵器をハリネズミの如く無数に装備しており、他にも近接戦闘用にビームバルカン、更には最終手段として体当たりまで使用可能だ。
 ……まぁ、本当の意味で最終手段ってのはブレイズルミナスとグラビコン・システムを使って仮想砲身を展開してから発射させる主砲のエーリヴァーガルだろうけど。
 ああ、後は毎度お馴染みのフレイヤもあるな。
 それだけの兵器を装備しており、更にバリアとしても6種類――ジャマーを入れれば7種類――のバリアを展開しているという、凶悪な代物だ。
 それでいながら空中に浮かんでいるので、BETAにしてみれば攻撃手段は要塞級の尾による一撃程度しかない。それも、二ヴルヘイムがちょっと高度を上げれば届かなくなるし。
 光線級や重光線級がいれば、また話は別だったんだろう……と思うも、そもそもレーザーの威力が低すぎて話にならないか。
 それでも数千匹、数万匹のレーザーが一点集中すれば、あるいは分からないかもしれない。
 ともあれ、ニヴルヘイムだけで一個軍団、あるいはそれ以上の戦力を持っていると思っても間違いではない。
 だからこそマリューが量産型Wに指示を出す声にも、悲壮感のようなものはないんだろうし。

「マリューがいてニヴルヘイムがあれば、BETA程度に苦戦するなんて事は万に一つも有り得ないだろ」
『あら、随分と信頼してくれているようで嬉しいわね。それで、まさか信頼してるって言いたくて通信を送ってきたの? それはそれで嬉しいんだけど』
「あー、いや。違う。実はハイヴの中で妙な物に出くわしてな。そっちで何か情報がないかと思って」
『妙な物? こちらに接近してくるBETA軍の、右翼から左翼に適時攻撃を加えていって』

 味方に指示を出す声を聞きながら、俺は目の前にある壁のような存在をマリューへと伝える。

『なるほど。開くようになっているってのは確実なのよね?』
「BETAの考えている事だから、確実とは言えないが……まぁ、10中、8、9は」
『となると、それは壁じゃなくて門ってところかしら。BETA専用の門だとすると、さしずめ門級とでも呼ぶ? まぁ、火星固有のBETAでしょうけど』
「だろうな。今まで地球のハイヴを攻略してきたけど、こんな門のようなものがあるところは一切なかったし」

 実際、これまで地球のハイヴを攻略してきてこの壁……いや、マリュー曰く仮称門級とでも呼ぶべき存在が発見されたことはない。
 にしても、門級か。どちらかと言えばBETAの一種
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