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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第217話 打倒スリュム ……トンキーの為に
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破壊し尽くす権限を持っています。……何故なら、お兄さんの言う通り、カーディナルは最後には破壊したんです。最後の任務、だったんです。旧カーディナルの最後の任務は、
あの城
(
・・・
)
」
ユイは、一呼吸を置いた。目を瞑って、最後に見開き言葉を口にした。
「――浮遊城アインクラッドを崩壊させること、だったんです」
全てを理解した。誰もが呆然と黙り込むことしか出来なかった。
だが、次に口を開いたのは、今までじっと話を聞いていたシノンだ。
「――もし、仮にその《ラグナロク》が本当に起きても、それが運営側の意図せざる展開なら、サーバーを巻き戻す事が可能じゃないの?」
「お、おおっ!! そうか、そりゃそうだよな!」
クラインは、シノンの意見を訊いて、盛大に頷いた。
確かに、どんなものでも《バックアップ・データ》 と言うものは取っておくべきものだ。生業としている仕事をしているリュウキも頷ける。
が、落とし穴はあるのだ。
「――復元様のバックアップも、全てカーディナルに委託していたら、それも難しいだろう」
リュウキは、今の運営の状況を知らない。
ユーザーとして純粋に楽しんでいる段階だから。以前,ユイの『鯨がみたい』と言う願いを訊いた時は、検討をしたが 最終的にしなかったから。
「その通りです。手動で全データを、となれば、非常に非効率で コストも膨れ上がります。極めて優秀なシステムの構築が出来ている以上、カーディナルの自動バックアップ機能を利用している、と考えるのが自然です。その設定次第では………、巻き戻せるのはプレイヤーデータだけで、フィールドは……」
ユイとリュウキ。
2人のスペシャリストの言葉は、何人たりとも反論を許さなかった。……いや、何かあれば、反論をしてくれ、とも願えた状況だったのだ。
総務省がかき集めたデータでさえ、極僅かな物だったのだ。それが運営側だから、とは言え、過剰な期待は出来ない。せいぜい、手塩にかけて育て上げてきたプレイヤーデータのみだろう。それだけでも十分だと言えるから。
再び沈黙が訪れた、と思えば。いきなりクラインが『そうじゃん!』と叫び、ウインドウを開いた、……かと思えば、今度は『だめじゃん……!』 と頭を抱える。
「……何のコントよ」
呆れながら、リズが訊くと、刀使いは情けない顔で振り向いた。
「いやぁ、GMを呼んで この状況を知ってんのかを確認しようと思ったんだけどよォ。人力サポート時間外でやんの……」
「年末の、日曜の、午前中だからなぁ……」
キリトは、そう呟き、リズも『こんな時間まで働きたくないわね……』と何処か同調していた。
確かに、時間を考えたら仕方がない、とも思えるが、リュウキは
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