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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第217話 打倒スリュム ……トンキーの為に
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眼前に現れた《ウルズ》と名乗る金髪の美女。
ウルズとは、北欧神話に登場する《運命の女神》
北欧神話をベースに世界を構築しているこのALO故に、その設定も恐らくは類似点が多いだろう。神話ではウルズは3姉妹。そして、ユグドラシル、即ち世界樹の根元の海から現れた存在だと記憶している。
神話の登場人物故に、所謂キーとも言っていい《女神》がこの場所に降臨した以上、エクスキャリバーの存在も色濃くなってきたと言えるだろう。
と、色々考察出来る場面ではあるのだが、周囲の眼はそんな事を考えてる様な感じではなく、ただただ あまりよろしくないと思える笑顔でリュウキを見ていた。
「おーおー、女神さんにも名前が知られてるなンて、流石ぁ リュウの字だよなぁ?」
ウルズの登場に驚いてしまって、更に美女だと言うのに『でっけぇ』と言う失言をしてしまって意気消沈していたのは、2秒前だと言うのに なんという変わり身の早さなのだろうか? 自称侍クラインは。
「……ま、そーだろーな。
伝説級武器
(
レジェンダリー
)
持ってるんだしぃ……それも最強種だしぃ……」
そして 羨ましげな表情をとっているのは、キリトである。
以前、妹のリーファにも言われていたが、リュウキが手に入れる事が出来たのは、あくまで偶然だったのだが、やっぱり リュウキの事を持ち上げてはいても、その実、ライバル視を多少なりともしている以上は悔しさがあるのだろう。そこらの嫉妬深いユーザーとはまた違う。最早長年連れ添った、戦ってきた仲間だから出来る戯れあい、とも言える。クラインにもそれは言える事だが。
「はぁ……。だから、偶然って言っただろ? 抜けがけした訳じゃないって……」
リュウキは、色々と判ったのか、ただただ面倒くさい、と思ったのか ため息だけを吐いていた。
因みに他の女性陣達の顔は、『またかー……』と呆れ気味な顔だった。
リュウキが手に入れた武具に関してのやり取りはこれが初めてではない。一般公開はしないものの、仲間内に隠し事をする様な事はリュウキは別段しないし、元々 SAO時代でも情報公開は進んで行っていた。……ただただ、嫌に目立ってしまう事を考慮、熟考した結果、仲間内でのみの進言だった。――とは言っても《奥の手》《切り札》などは 誰しもが持ち合わせているものであり、ここ一番に発揮できるものだから そこまで手の内を晒したりはしないが。
「あはは……。まぁ〜 キリトくんだしね? やっぱり たまに男の子っぽい所があるしさ?」
「だよねー。他のプレイヤーからしたら、キリトも十分すぎる程のモン、持ってんのに。欲張りっていうかなんていうか……」
レイナとリズは、苦笑いをしながらキリトを見ていた。
リズベット武具店と
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