第1章:平穏にさよなら
第26話「これから」
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ムが鳴った。司さんも席に戻る。
「(...どの道、今回の事で強さがまだまだ足りない事が分かった。なら、強くならないとな...。)」
そして、そのためには....。
「...はぁっ!」
「っと、まだまだ!」
翌日の放課後、僕は高町家にある道場で恭也さんと木刀を打ち合っていた。
「...強大な力を求めている訳ではない。...家族を、大切な人を護るための強さが欲しい...か。」
「まぁ、優輝らしいわね。」
端の方では士郎さんとかやのひめが観戦しながらそんな会話をしていた。
かやのひめと薔薇姫(こっちも呼び捨てでいいと言われた)が士郎さんと昔会った事があるってのは驚いたな...。...まぁ、別にどうこうする訳じゃないしどうでもいいんだけど。
...とまぁ、そんな感じで、昨日あの後、放課後の買い物の後に士郎さんに鍛えてもらうよう頼んでおいたのだ。とりあえず、翠屋の仕事がない間は鍛えてもらえるようだ。...尤も、今の相手は恭也さんだけど。
「やっ!」
「まだだよ!力加減が出来てない!」
そして、僕から少し離れた場所では、緋雪と薔薇姫が同じように木刀を打ち合っていた。
「...で、緋雪ちゃんはそんな優輝君の支えになりたい...と。」
「羨ましいくらいの兄妹愛ね。...少し違うけど。」
そう、緋雪も僕に護られてばかりは嫌だと、そう言って修行に参加したのだ。
まぁ、主に力加減を覚えて無駄な動きを減らす事を今は鍛えてるけど。
薔薇姫はかつての動きと今の力の感覚を覚えるために付き合っている。
「...君は参加しなくていいのかい?」
「私の本領は弓よ。確かに、近接戦も鍛えた方がいいけど...今は優輝たちが優先よ。」
「なるほど。」
そんな会話をしている二人を余所に、恭也さんと剣戟を繰り広げ続ける。
「ぐっ....!」
「ぜぁっ!」
「....はっ!」
木刀を弾かれ、素手にさせられた所に放たれた木刀を拳で受け流す。
...導王流のほんの一端で、齧った程度とはいえだいぶ扱えるようになっていた。
これなら実戦でも結構役に立つだろう。
「っ....!」
「(っ!“神速”か...!)」
鍛えてもらうに当たって、教えてもらった士郎さん達が使う剣術の奥義の一つ、“神速”。
知覚力を上げてあたかも周りが止まっているかのように振る舞う事ができる歩法らしい。...明らかに生身で使えるような技じゃないだろう...。
「.....つぅ....!」
「なっ...!?同じ領域に...!?」
後ろに回り込まれたのを、同じように知覚力を上げて対
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