3部分:第三章
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ないことよ、今の貴方の行動は」
「そうよね」
「よくできたわよね」
それに続いて他の娘達も口々に言ってきた。口火を切ったことによりだろうか。
「こんな大それたこと」
「勇気があるというか蛮勇というか」
言葉はさらにきついものになる。
「凄いって言えば凄いけれど」
「よくできたわね、本当に」
「好きですから」
直弥は戸惑い怯えながらも彼女達に言葉を返した。それでも背中を丸めず上目遣いにもなっていないのは先程沙代子にそのことを言われたからであろうか。
「だから。僕は」
「ああいうことをしたのね」
「確かに迷いましたけれど」
声が少し震えていた。
「それでも。やっぱり」
「したと」
「本当に大それたことを」
「どうなるでしょうか、僕」
震えながら彼女達に問う。
「果たして。あの方に」
「駄目に決まっているわ」
「その通りよ」
それに対する返答は実に容赦がないものであった。語るその口だけでなく表情も視線も実に冷たい。それ等が全て直弥を刺すのであった。
「会長がよりによって貴方みたいな人を選ぶとでも?」
「夢は夢のままで終わらせるべきよ」
「はあ。そうだったんですか」
「けれどまあ。どうなるかはっきりするのは三日後」
「そうだったわね」
女の子達はその目と表情で直弥に問うてきた。
「会長が仰ったのは三日後のこの時間だったわよね」
「そして場所はここ」
「ええ、そうです」
女の子達の言葉に相変わらず震えながら答える直弥だった。
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