暁 〜小説投稿サイト〜
大海原の魔女
四話 ごめんなさい
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 願い

 飛び降りる!!!



 ーーーーーーー


 普通の人間は10mの高さから落ちても死ぬことがある。
 だが身体強化とシールドが使えるウィッチなら、この高さから落ちても大ケガはしない。


 ところで、着地地点に何か存在していたら、一体どんなことになるだろうか?

 先述の通りウィッチが死ぬことはない。

 だが下にいたのが、人間だったならば・・・・


 ◇ ◆ ◇

 
「エレン姉さんは、どこにいったのかしら?」 私、クリスティは一番上の姉さんを探しています。
 誕生日に貰った自転車の整備を、手伝ってもらいたかったのだけど。



「あら?」 地面に影が映っている。どうやら箒で飛んでいたようですね。


 見上げてみると、見えたのは




「 I can fly!!! 」 と叫びながら飛び降りる姉さんの姿でした。




 その瞬間 「何してるんですかー!?」と叫びながら、思わず飛び出してしまいました…着地地点へ。


 ・・・・・後から考えると姉さんも私も冷静ではなかったのでしょう…そのせいで、フェイ姉さんの災能(誤字に非ず)を目覚めさせてしまうなんて。

 
 ◇ ◆ ◇


「何してるんですかー!?」
  それはこっちのセリフだ!!
 
 落ちている途中で飛ぶことが出来なかったら、妹が『タルタルステーキ』になってしまう!



 魔力を限界まで発揮し、飛行魔法を発動する。


 ‘‘失敗”はしなかったようで、速度が落ちていく…しかし、このままでは衝突が避けられない。確実に怪我をさせてしまう。




 ならば 飛行を‘‘諦め”、




 ・・・「 I can glide!!! 」 ‘‘滑空”する!



 私はクリスティの頭スレスレを飛び越し、

「あぁあっ!?」 数十mを飛んだところで木にぶつかり、意識を失った…


 ◇◇◇◇◇◇◇


「知ってる天井だ。」
 目が覚めたら自室のベッドの上だった。 だれかが運んでくれたのかな?



「エレン姉さん、起きたのですか。」
 横を見ると、クリスティがチェアに座っていた。
 
「クリスティが運んでくれたのか?」
「はい、でもお母さんたちと一緒にでしたが。」
 

 …「そうか、ありがとう。」

「いえいえ・・・ところで、なんであんな危険なことをしていたのですか?」



「えーと、それはだな…ところでなぜクリスティはあそこに飛び込んできたんだ?」
 
「私は姉さんを受け止めようと咄嗟に…って 話をはぐらかさないで話してください!さもないと・・・」


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