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ソードアート・オンライン -旋律の奏者-
アインクラッド編
平穏な日々
紅色との日 02
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る。 一昨日エギルさんのお店であった時にはいつも通りだったのに、昨日にはその態度が一変していた。 何があったのかは断定できないけど、どうやら謎の心変わりがあったらしい。
 それでも頑なに突き放したような敬語を止めない辺りはアスナさんらしいと言えばらしいけど。

 さて、そろそろアスナさんの思惑を聞いておこう。 主に僕の精神衛生のために。

 「ねえ、アスナさん」
 「はい」
 「アスナさんは僕のことが嫌いだよね?」

 思わず変な言い回しになったのは仕方ない。 昨日もそうだったけど、こんな感じのアスナさんを目の前にすると、どうにも変な感じがするのだ。

 「少なくとも一昨日あった時は凄い嫌われようだったって自覚してるんだけど、僕の勘違いだったかな?」
 「それは……」
 「ああ、別に責めてるわけじゃないよ。 僕はアスナさんに嫌われる……憎まれるだけのことをしたし、それを許してもらおうなんて更々思ってない。 でも、昨日あったらなんだかいつもと違ったから、それが気になっただけ」
 「…………」
 「憎んでるって言うならそれでいいし、むしろそうあるべきだとも思う。 ねえ、本当のところを聞かせてよ」

 逃げ場を求めるように視線を泳がせたアスナさんは、最終的に俯いてしまう。 間を保たせようとしたのか、手に持ったフォークが僅かに動くけど、残念ながらカルボナーラは既に完食されている。

 尚も無言が続いたけど、やがてポツリポツリとアスナさんの言葉が紡がれる。

 「一昨日、あの後キリトくんと一緒にご飯を食べて、その時に色々と聞きました。 あなたのこと。 《白猫音楽団》のこと。 リーナさんのこと。 アインちゃんのこと。 エリエルのこと。 アマリとのこと。 あの時のこと。 全部、全部聞きました……」
 「……そう」
 「それまでも知っていたつもりでした。 あなたの友達として、血盟騎士団副団長として、可能な限り情報収集をしていたつもりです。 でも、キリトくんから話しを聞いたら細部が異なっていて……。 もう、何を信じたらいいのかわからなくなって」
 「何を信じたら?」
 「フォラスさん、あなたは本当に復讐を望んだのですか?」

 無言になるのは、今度は僕の番だった。

 「あの復讐は、本当にあなたが望んだものだったのですか?」

 ーーやめろ

 「キリトくんが言っていました。 『あいつは狂ってなんかない』と」

 ーーお願いだからやめてくれ

 「確かにあなたはプレイヤーを殺しました。 ですが、それはあなたが殺したかったのですか?」

 ーーそれ以上は言うな

 「あの事件に関わった多くのプレイヤーはあなたを非難しましたが、キリトくんやクラインさんはあなたを擁護していましたよね? 直接の関わりが
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