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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第46話 御剣カイトと陽海学園
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れでも すごいと思えていた。
彼は、とりあえず、入学案内を見て、直ぐにでも入学を決めた。
一先ず、自分の着ている物も、ご都合主義、とでも言うのだろうか、制服姿だから 問題は無さそうだ。
「よし、なら早速 指定された場所を目指そうか……」
新しい世界の第一歩を、ゆっくりと踏みしめて、彼は進んでいくのだった。
〜陽海学園行きバス〜
それは翌日の事。
町の外は、桜の木が咲き乱れており、まさに入学シーズンだ。バスから見える景色はそれはそれは気持ちいいものだと思える。だが、まるで興味がない、と言わんばかりに、窓の外をぼーっと眺めている少年がいた。
「何もかも人並み… でも まさか高校受験に全部落っこちるなんてなぁ……」
自分の不甲斐なさを憂いている様だった。
そして、その後ろにも実は人影があった。座席をめいいっぱい倒して、睡眠を取っていたから、少年は気づいていなかったのだ。
「ふ……ぁ……(んん… あ〜寝てた……ん?)っ!?」
寝ていた彼は、ゆっくりと目を開ける。
そこには、1人だけ席に座る人がいた。今まで何度かバス停に停る事はあったが、誰ひとりとして乗る者はいなかった。いつ、乗るのか、と期待していたのだが、あまりに1人で、退屈だったから、。眠ってしまったのだ。
そして、目の前には、彼がいる。
「(月、音……だよな? あれ……)っよしっ!!」
目的の人物に会えた事に喜んだ彼は、長く待っていた時の退屈など、一瞬で吹き飛び、素早く座席を前に前にと移動をして、ぼーっとしている彼の席のすぐ後ろにまで移動すると、その肩を叩いた。。
「やあっ!」
「う、うわっ!! びっくりした!!」
いきなり、肩を叩かれ、声が聞えた為、座っていた少年、月音は驚き振り返った。そこには笑顔で月音を見ている者がいた。
「君も陽海学園に入学するのか? このバス、乗る人いなくて退屈してたんだよ」
「ああ、はい。そうですが?」
「やっぱりそっか。実は俺もなんだ。今日から同級生だな? よろしく頼むよ」
「……うん。こちらこそ宜しく!(何か感じのいい人でよかった……、誰も知らないし、結構不安だったし……) あっ、俺は青野月音です。よろしく」
「ああ、うん。宜しく。オレも自己紹介しないとな。オレの名前は《
御剣
(
みつるぎ
)
カイト》って言うんだ。ヨロシク』
互いに自己紹介をした後、色々と世間話に花を咲かせた。
全てが普通で、高校受験も普通に受かるものだと思っていたんだけど、ちゃっかりと落ちてしまった事など。
カイトの方は、以前の頃の記憶を頼りに、中学時代の話をして月音の話しと合わせ、中々盛り上がりを見せていた。
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