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6部分:第六章
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に来るんだ」
 そう達明に告げた。
「いいな」
「それでまたここで野球を」
「するんだ。今日のことはずっと胸に収めたままな」
「はい、それじゃあ」
 達明は顔をあげた。まだ涙は残っていたが流れは止まっていた。
「また。来ます」
「そうだ。またな」
「はいっ」
 久保田達明高校一年の夏だった。これが彼の野球人生のはじまりともなる。後にプロ野球において球史に残る名セカンドとなる彼のはじまりでもあった。


涙   完


                   2007・5・24

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