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学園黙示録ガンサバイバーウォーズ
第二話
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用意した手榴弾を小室達に見せる。それを見て小室達から一体どうやって学校に持ち込んだんだよとの視線を感じるが、悪いが俺は気にしない。

「ダメだ。確かに正面玄関にいる<奴ら>を吹き飛ばせるかも知れないが、音が学校全体に響き渡って学校にいる全部の<奴ら>を引き寄せる事になりかねない」

「大丈夫だ。言ってみただけ」

俺も流石にそんな馬鹿をやるほど頭はいっていないつもりだ。

それからどのように<奴ら>の群れを突破しようとみんなが頭を悩ませていた時に、一人行動を移す奴がいた。

「僕が行くよ」

小室 孝だった。つうかよく自分から志願する気になったな。普通の神経なら絶対にやろうとは思わないだろう。その小室がいく事に反対して宮本と毒島が説得するが、毒島や俺はイザという時に備えてくれと言って小室は正面玄関に向かった。



ーーー。


小室が正面玄関にいった時に、張り詰めた緊張感が周りを支配した。確かに高城の理論が正しければ小室は襲われる事はないかも知れない。だが、もし間違っていたら小室は<奴ら>の餌となって<奴ら>の仲間入りを果たす事になりかねないのだから。

俺はいつ小室が襲われることを想定してハイパワーを握って待機しており、毒島も宮本も自分の獲物を強く握りしめていつでも助ける準備に入っていた。


そして小室が近くにあった上履きをあさっての方向に強く投げつけた。そして投げつけた音が響きわたり、<奴ら>は小室を無視して別方向に向かった。そして小室が大丈夫だとジェスチャーして、それを確認した俺達は静かにだが、出来るだけ早く走って正面玄関を出て行く。

外も<奴ら>が沢山いるが、それでも俺達に襲い掛かる様子はない。どうやら本当に俺達に気がついていないようだ。高城の理論は証明された事になる。

これで音にさえ気を付ければ大丈夫だと思った矢先だった……。

金属と金属がぶつかり合う激しい音が、学校全体に響き渡ったのだ。この音に反応して<奴ら>は一斉に俺達の方向に向いて歩き出してきた。一か八かの賭けだが、やるしかないか


「全員耳をふさげ!手榴弾を投げる!」

俺は手榴弾のピンを抜いて、野球の投手のようなオーバースローのフォームで出来るだけ遠くに投げた。そして駐車場より離れた場所に爆発した。その爆発音も先ほどの金属同士の接触音にも負けないほど大きい音であった。

俺は、これを見てどうか別のほうに振り向けと祈った。他の皆も息を飲む。そして<奴ら>は、俺達を無視して手榴弾の爆発音がした方向に向かうのだった。賭けだったが、どうやら俺の賭けは成功したようで安心した。

だが、まだ安心は出来ない。

「走れ!今は別の方向に集中しているが、学校全体に今の音は響いたはずだ!今はいない<奴ら>が来る前に
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