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5部分:第五章
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見えていた。他ならない自分の送球のせいだったからだ。
「俺のせいで・・・・・・」
 思わずその場にしゃがみ込んでしまった。もう何と言っていいかわからない。
 何も言えず何も考えられなくなった。試合は結局その一点が決勝点となってしまった。達明の学校は敗れ彼等がここで終わりとなってしまった。
 達明もナイン達も泣いていた。しかし先生は気丈なのか泣いてはいなかった。
「よくやった」
 こう言うのだった。
「御前達の試合、見せてもらった。よくやったじゃないか」
「そうでしょうか」
「ああ、そうだ」
 また彼等に言う。
「いい試合だった、それでいい」
 実は先生も負けて悲しい。けれどそれを必死に隠していたのだ。泣いている生徒達を励ます為にも。

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