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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico?未来の前の大事
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たところですかさず反撃のデコピン。

「あたっ・・・?」

目を瞑ったその隙を突いて追撃も出来たが、それではすぐに終わる。ギンガが体勢を整えるまで待機だ。ギンガはさっきまでとの俺とは違うとすぐに察したから構えたまま警戒に入った。

「どうした、ギンガ。来ないなら、こちらから行くぞ」

「っ!」

ギンガとの距離を詰めて連続デコピン。速度は加減してあるため「っく・・・!」ギンガは防御できている。それに不自然にならないようわざと隙を作れば、まだまだ荒いがちゃんと突いて来る。動体視力もなかなかだ。俺のデコピンを受けないよう必死に防御をしながらも反撃するギンガ。互いに一歩も引かない攻防を続けて1分半。

(さぁ、ギアを上げていくぞギンガ・・・!)

デコピンだけでなく蹴りを加えると、「うぐ!?」ギンガは反応しきれずに蹴り飛ばされてしまった。

「おねーちゃん!」

「だ、大丈夫! お姉ちゃんは大丈夫だから! 行きます!」

ギンガは服に付いた汚れを払うことなく向かって来た。彼女もさらにギアを上げて、まだ拙いがコンビネーションを仕掛けてきた。そんな攻防を続けて第2ラウンドは終了。ギンガは第1ラウンド以上に息を切らし、汗をかいていた。

「おねーちゃん・・・!」

「つ、強い・・・! やっぱり・・・というか・・・!」

スバルが用意した濡れタオルを、ギンガは仰向けになって目の上に置いている。少しばかりギアを上げる速度が速過ぎたようだ。完全に俺のミスだな。そんなギンガの様子に「どうして?」スバルがポツリと漏らした。

「おねーちゃん。いろんなところ擦りむいて痛そう。それなのに、どうしてそんなに頑張れるの・・・? 痛いの嫌じゃないの・・・?」

「スバル・・・」

「あたし、痛いのも怖いのも嫌い。自分がそうなるのは嫌いで、誰かにそうするのはもっと嫌い。あたしとおねーちゃんの体、普通の人たちと違うから。だから壊したくないものまで壊しちゃうのは・・・すごく怖いよ」

自分が傷つけられたり、誰かを傷つけて与える痛みを嫌っているスバル。そんな彼女は「ルシル・・・さんは、どうして?」俺にも訊いてきた。

「誰だって痛いのも怖いのも嫌だと思うよ。俺だって傷つけたり傷つけられたりするのは嫌だからな」

「じゃあなんで・・・?」

「そうしないと大事な人を守れないから。傷つけないで済めばそれで良い。けど、全てが話し合いで解決できるほど世界は優しくない。ごめんな。こんな夢のないことを話すべきじゃないんだろうけど、でも現実だ。だから俺は強くなりたい。守りたい人を守りたいから」

そう答えると、「すごい・・・」ギンガは感嘆の声を漏らし、スバルは自分の両手を見詰め、「守るための強さ・・・」弱い力ながらも握り拳を作っ
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