【ソードアート・オンライン】編
122 茅場 晶彦
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なことをしてしまったのか≠本人から聞きたくなった。
「……あれ≠見たまえ」
「あれ≠ヘ…」
茅場やユイの登場で気付かなかったが──茅場の指を指す方向を見たら、その穹に崩れ往く巨大な建造物を見た。……この位置でも見える事から、実物≠烽チと巨大なのだろう。
……もちろん、それが実在するのなら>氛氓フ話なのだが、俺にはそれが実在していた様に思えた。……だってそこ≠ノ、俺達10000人のプレイヤーは2年の月日に亘り囚われていたのだから…。
「……【浮遊城・アインクラッド】…」
「そう。黄昏に浮かぶ天空の城>氛沁達のまだ知らない場所にそんな城があると考えれば、中々浪漫のある噺だろう? 私はずっとこんな風景に憧れていたのだよ。……だから私は幻想≠ノではなく現実≠フ世界にその城≠求めた。……デスゲームだったのは──」
「現実≠現実¢ォらしめるためか…」
茅場の言葉尻を奪い、そう加える。すると茅場我が意を得たり≠ニ云わんばかりに頷く。
「む、そろそろ時間のようだ」
茅場はそんな感じであっさりと消えていった。残されたのは俺とユイの2人(?)だけだった。気が付けばメニューのカウントも動いていた。……もう時間はあまり残されていない。
「キリトさ──む゛っ」
「誰がキ・リ・ト・さ・ん≠セって? ……パパ>氛氓ニはもう呼んでくれないのか…?」
またキリトさん>氛氓ネどと他人行儀に呼んでくる愛娘≠フ頬っぺたをぐにぃ、と伸ばしてやる。……む゛ーむ゛ー≠ニ呻く愛娘≠フその様を見て愛おしく思えてしまう自分は、もう既に相当の親バカなのかもしれない。
(……げに恐ろしきは遺伝か…)
俺の両親も、早熟だった真人兄ぃに手間を掛けられなかった分、その皺寄せが俺とスグに来ていた。……そして、俺にもそこら辺の遺伝子もちゃんと継げていた様で──なんだか嬉しく思える。
「……またパパ>氛氓ニ、呼んでいいのですか…?」
「もちろん、良いに決まってる!」
「……っ! ありがとうございます! パパ!」
どこかおずおずとしたユイにそう言い切ってやる。するとユイは喜色満面の笑みを浮かべて──涙を流しながら抱き締めてきた。……その時、時間≠ェ来たのを理解した。
(俺も時間か…)
「私──待ってますから!」
「ああ、必ずだ!」
ユイのそんな言葉に返答しながら、心地好い虚脱感に身を委ね──この世界から脱却出来る≠ニ云う事実を、ただただ噛み締めていた。
SIDE END
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