【ソードアート・オンライン】編
122 茅場 晶彦
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…? 一体何を…」
ユイが何を言ったのかが理解出来なくて──それこそ違う誰かと会話している様な気分にすらなる。……そんな俺を見かねたのか、意外にも空気と云うものが読めていたらしい人物──茅場 晶彦が注釈を付ける様に口を開く。
「……嘘を吐いていた≠ニなると、少々語弊があるな。《Yui》の詳細は私の口から語らせてもらおう。……キリト君が落ち着いた頃合いを見計らってね」
………。
……。
…。
約1分。俺の粟立っていた心が漸く小波の様に治まった頃に、改めて茅場が口を開く。
「……まず、君達も経験してきた様に、VRMMORPGと云うのはステータス的な補正はあれど──その身で$闘行為を行わなければならないと云うのは知っているだろう」
「そんなこと厭と云いたいほどに£mっている…」
「さてそんな君に敢えて聞こう。皆が皆、命懸けの状況≠ナ──君たちトッププレイヤーの様に闘えるだろうか?=v
「……っ…!」
盲点だった。……他のRPGに於けるスライム相当≠フ雑魚Mobである《フレンジーボア》──巨大なイノシシでさえ、ステータス補正の無い現実で出遭ってしまったら≠ニ、今軽くシミュレートしたら──出遭ったその時点でお手上げ≠セった。
そうなると、普通の人≠ネら【はじまりの街】で立ち止まっていた人達のみたいに、怖がってしかるべきなのだろう。……がしかし、俺には──俺達には帰りたい家があったから頑張れてしまった。
……それこそ──比喩表現無しの、[命懸け]な状況でも剣を奮う事が出来てしまったのだ。
(っ! じゃあ…)
そして、M(メンタル)H(ヘルス)C(カウンセリング)P(プログラム)試作1号≠ニ云う、《Yui》──ユイの正式名称を思い出した時それ≠ェ意味する事にも気付いてしまった。
「……MHCP試作1号>氛气イは云うところの心理カウンセラー役≠セったのか?」
「その通り。キリト君の様に勘の良い人間は好意に価するよ」
「……私はどうなるのでしょうか?」
茅場の賛辞を熨斗を付けてそのまま返そうとした時、ずっと──茅場の指示に従っていたのか、口を噤んでいたユイが口を開いた。……このまま行けばユイはどうなるのか>氛氓ネんて、そんな事はよく考えなくても判る。
(……絶対良くない事≠ノなる)
ユイ──【SAO】のプログラムである《Yui》は、このデスゲームと一緒に削除される可能性が非常に高い。
……しかし当然のことながら、未熟≠ニしか言い様がない俺やアスナの事をパパ≠竍ママ≠ネどと、親≠ノしてくれた──
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