【ソードアート・オンライン】編
120 剣士達の夜明け
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トが皆に礼を述べていくそんな状況下で、俺はこの状況≠どうにか出来ないか頭を回していた。……実を云うと、動けないはずがないと想像出来る♂エにとってはこのゲームでの麻痺≠ヘ驚異足り得なかったりする。
(……っ! これならいけそうだ…っ)
「……“□□□□”」
思考の果てに思い付いた悪魔の策。……そこで俺は、その呪文≠誰にも聞こえない様な小声で、このフロアに居る全員≠ヨと掛けた。
(……あとはキリト次第だな…。……それまでは集中だ…っ)
キリトはソードスキルを使わずに応戦していたが、軈て痺れを切らしたのかヒースクリフにソードスキルを放ってしまう。……俺の狙い通りに。
(来たか…っ!)
そこで俺は体を動かし、皆に見つからない様にヒースクリフの背後へと忍び寄る=B
麻痺中≠ノ動けるのはSTRENGTH(ストレングス)≠ナ無理矢理に動かしているだけで──遮蔽物の無い状況下でヒースクリフやキリトにすら見付からない様に動けているのは“マヌーサ”のおかげである。
……この世界の麻痺≠ヘ、身体駆動に著しい負荷と虚脱感を与えろ≠ニナーヴギアから命令されているだけなので、STRENGTH(ストレングス)≠ヌその命令を無理矢理に無視してやれば良いだけだ。
「……しっ!」
「っ!?」
ヒースクリフの越しに見えるキリトの目を見開いて驚愕している顔を見ながら、ヒースクリフの盾を持っている左手を槍の穂先で思いっきり切断してやる。
「馬鹿な…っ!」
キリトが半ば自棄になってヒースクリフに放った“二刀流”の最上位ソードスキルである“ジ・イクリプス”の最後の一撃がヒースクリフの胸を貫く。……それは奇しくも《ダーク・リパルサー》とはその名の通りに、闇を祓う剣≠ニなった瞬間でもあった。
……ヒースクリフは驚きの声を上げ、急に左腕が無くなった理由である俺を見る。
「ティーチ君だったか。……見事だ」
――パァァン…
驚きの声から一転、ヒースクリフは何やら納得した様な声音で賛辞を俺に送った後、それまでオブジェクトと同様に割れて──ポリゴン体となって、アインクラッド内へと溶けて逝った。
――『ゲームはクリアされました。ゲームはクリアされました』
(っ!? これは転移=cっ!)
ヒースクリフが消えて数秒後、そんなアナウンスを耳にしながらSTRENGTH(ストレングス)≠ナ動かない身体を無理矢理に動かした後遺症か──そこはかとない虚脱感に襲われつつ、転移≠フ反応に身を任せるのだった。
SIDE END
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